2023年10月9日、以前は180ポイント制で知られていた技能移民カテゴリー(SMC)レジデントビザが、6ポイント制になり申請オープンしました。これにより、自身の学歴や職歴を元に申請する「技能カテゴリー」のレジデントビザは、現在大きく5種類に分かれます。
今回は、その5つの概要をご紹介します。
共通の条件
まず、5つのカテゴリーすべてに共通する条件があります。年齢が55歳以下であること、英語力があること(メイン申請者はIELTS6.5相当。日本で多用されるTOEICは使用できません。)、ニュージーランドでカテゴリー別の特定の職についていること(またはジョブオファーを貰っていること)。それに加えて健康状態が良好であり、犯罪歴がないことも挙げられます。
配偶者(パートナー)と、24歳以下の扶養子供も一緒に申請することができます。
技能移民カテゴリー(SMC)
まずはSMCからご紹介します。上記共通の条件に加えて、6ポイントを満たしていることが条件です。この6ポイントは①学歴②NZ職業免許または③収入によるスキルカテゴリーから3〜6ポイント計算できます。このスキルカテゴリーから6ポイントに満たない部分は、NZでのスキル職での就労年数により1〜3ポイントまで加算できます。
最初のスキルカテゴリーは、例えば①学歴でポイントを計算する場合、4大卒資格保持で3ポイント、博士号は6ポイント、といった具合です。②の職業免許は例えば、医療スペシャリストやエンジニア、電気技師や水道技師、会計士などニュージーランドで働くために資格が必要な職業が挙げられます。資格によってそれぞれポイントは変わります。③の収入だと、時給中央値の1.5倍(2023年11月現在で$44.49計算)で働いていると3ポイント、といった具合です。
職歴年数は、1年につき1ポイント計算で、最大3ポイントまで加算できます。
共通条件でご紹介した「特定の職」について。SMCカテゴリーにおいては「スキルのある職」に就いていることが条件です。ここでいう「スキルのある職」とは、ANZSCOという職業区分表を元に判断します。
ストレート・トゥ・レジデンス(STR)
次はSTRという、条件を満たすとすぐに申請できるレジデントビザについて。STRの申請条件は上記共通の条件に加えて、大きく2つあります。まずはグリーンリストという、ニュージーランドで不足している職業のリストで「第1層」に区別されている職業に就いている、またはジョブオファーがあること。続いて、職業別に指定されているグリーンリストの条件を満たしていること。
第1層の職業例としては看護師・助産師・薬剤師を含む医療スペシャリスト、建設マネージャー、エンジニア、IT技術者などが挙げられます。
ワーク・トゥ・レジデンス(WTR)
最後は、ニュージーランドで特定の職業で2年間働くと申請できるWTRです。①グリーンリストの「第2層」の職業、または②介護福祉職や③運送ドライバーセクターに指定されている職業が対象になります。この三種類合わせてWTRカテゴリーに含まれます。
職業例としては、グリーンリストからは幼児教育を含めた教師、電気技師、水道技師、重機オペレーターや酪農マネージャーも挙げられています。介護福祉職は介護士や看護助手、運送セクターからはバスやトラックドライバーが含まれています。
いかがだったでしょうか。SMCと他カテゴリー、両方から申請できる職業があることに気づいた方もいらっしゃるかもしれません。その場合は、自身の状況により、どちらのカテゴリーがより向いているか考えることができます。
10月の選挙により、これからの3年間は国民党が主権を握ります。建設や医療業界の強化の目標は変わらず、留学生の増加にも力をいれていく傾向とのことです。移民政策に変更の多いニュージーランドですが、大きな流れはしばらく継続されそうです。
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Yuki Yamashita
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2023年11月号掲載