2023年8月に就任された二水会 江川会長に、
今後の活動方針やご自身のプライベートなお話も伺いました。
2023年はどのような年でしたか?
昨年50周年を迎えた二水会の会長となり、より多くの方と出会えた貴重な一年でした。
私が当地に着任した2022年は、Queen St.がシャッター通りのように閑散としてレストランの多くが閉まっており、以前のニュージーランドを知るものとして愕然とした思いでした。
コロナによる制限が完全撤廃され、人流も徐々に戻って街行く人の数も増え、日を追うごとに活気が戻ってきています。
2024年、二水会として取り組んで行きたいことを教えてください
私が会長に就任当時、二水会もコロナのロックダウンによる後遺症と言うか、会の活動がフルスイングで出来ていない状態でしたので、まずは会の理念である『会員間での懇親』の充実を図る事を目標に、コロナ前は定例で行っていた毎月のセミナーや講演会の実施と懇親会を開催しています。私を含め、二水会には一人でNZに駐在されている企業の方が多くおられますが、二水会が人的ネットワーク構築のプラットホームとして役立ってくれればと思っています。
ニュージーランドは23年10月に行われた総選挙で6年ぶりに政権も交代しましたよね。景気回復に向けた新政権の方針や政策も聞こえ、ニュージーランドに新しい風が吹いている事を実感しています。当会でも総選挙の結果を踏まえ、2年振りにニュージーランド概要の刷新を行っており、24年上旬には発行出来る見通しです。
対外活動では、松居総領事のご助力により、Auckland Business Chamberの幹部と懇親会も実施しました。同会のCEOは国民党元党首のSimon Bridges氏ですが、物凄いパワーと熱量を感じました。今後もニュージーランドの経済団体等とのネットワーキングも精力的に取り組んで参ります。オークランド日本人会との親交もより深めたいです。
日本人会は魅力的なイベント開催が多く、今後は乗っかる形で(笑)共催させて頂きたいと考えております。
江川さんはこんな方!ご自身について伺います。
ニュージーランド滞在歴に付いて教えて下さい。
私は1999年から2003年までの3年半、ニュージーランド駐在経験があり、昨年5月に20年ぶりに戻って参りました。当時のニュージーランドですが、オールブラックスには怪物Jona Lomu選手がバリバリの現役、後の偉大なキャプテンRichie Mccaw選手がデビューするなど、無敵時代の始まりを垣間見る事が出来ました。『What is Rugby?』『Rugby means All Blacks』と当時のKiwiから教えられ、オールブラックスの熱狂的なファンになりました。先般のラグビーW杯フランス大会決勝で惜しくも準優勝でしたが、聖地Eden Park StadiumのPublic Viewingで観戦しており、非常に悔しい思いをしました。
また大学時代にヨット部に所属していた事もあり、前回駐在時代には参加していたヨットレースに今も誘われますが、流石に年齢には勝てず体力的にキツイですね(笑)。現在Team NZは、世界最高峰のヨットレースであるAmerica’s Cup Holderですが、来年開催されるAmerica’s Cup がNZで行われないのはとても残念です。
今回20年ぶりにニュージーランドに戻って特に強く感じたのは、当時の人口は3.5百万人が5.1百万人、NZ$/円の為替が45円が現在は90円近くと人口規模と経済環境が大きく変わった点です、一方、当時では考えられないような凶悪犯罪も身近に発生しており、オークランドが国際都市としても大きく変貌を遂げている事を感じています。
この国で休日はどのように過ごされていますか?
時間があればゴルフか釣りに行っています(笑)。特に好きなのは、夏時間の早朝出勤前にゴルフをハーフラウンド出来る点です。朝の静かなゴルフ場で、鳥の声や新鮮な空気に触れてのラウンドはpricelessなひとときですし、東京では考えられませんよね。週末に妻との街歩きやCafé巡りも好きですね。オークランドにはお洒落なCaféやBakeryが沢山あり、ハーバー沿いや公園を散歩し、美味しいパンとFlat Whiteを飲む時間も大好きです。
ニュージーランドと日本での生活と比べて変わった生活習慣、ライフスタイルの変化はありましたか?
通勤ラッシュから解放された事と、Kiwiは普段着で勤務している方が多く、スーツを着る機会も減りました。また日本勤務時と異なり、飲みの回数や多残業の頻度が減った為、こちらでは朝も夜も長く有効に使える点も素晴らしいです。自分の好きな勉強をしたり音楽を聴いたり、筋トレの頻度が増えて睡眠が十分取れる事も健康面で大きなメリットです。ニュージーランド人は特に大人の方の無邪気さ、人懐こさに加え“笑顔の質”が素晴らしく、こちらまでハッピーな気持ちになります。彼らが志向するライフスタイル“Well-Being(健康的で幸せな生活)“を自分でも取り入れて行きたいですね。
最後に、この国でこれだけはやりたい事はありますか?
年齢的にも体力的にもラストチャンスなので、滞在中に1度はゴルフで80切りを達成したいです。またフライフィッシングの世界三大聖地である、Tongariro Riverでトラウトを釣ってみたいです。なんか、趣味の話ばかりですみません(笑)。
オークランド日本経済懇談会(二水会)
オークランド日本経済懇談会は1972年に設立、オークランドを中 心としてビジネスを展開している日系企業を中心とした商工団体。 現在の加盟企業は54社、会員数77名(2023年12月現在)。毎月第二水曜日に月例会を行っていた事から、“二水会” と呼ばれている。 主にビジネスネットワーキングや会員向け講習会・セミナ-等を企画・運営。長年にわたり、オークランド日本語補習校の支援事業も行っている。また、NZの政治・経済・教育等の網羅的情報を纏めた「NZ概要」を定期的に自主制作・発行しており、NZに関する対外的な啓蒙活動にも取り組んでいる。
加えて、近年毎年開催されている、「日本語スピーチコンテストの高校・大学部門」の協賛や、毎年2月にオークランドで開催されている「Japan Day」のスポンサーシップにおいて、オールブラッ クスや日本代表ラグビー選手の招聘、日本人経営のワイナリーフェ ア等の企画・運営も行っている。
2024年1月号掲載