花を見て原産地を想う!?

園芸家が見つけた季節のたより 花と野菜と庭と LIFESTYLE

植物の原産地って、あまり考えた事はないかもしれない。けれども、その性質を知る為に、原産地や気候が分かると性質を理解しやすくなるので、案外便利な情報の一つだ。そこでふと気づいたのだが、よく見かける植物に案外南アフリカ原産の植物が多いという事。気候的相性が良いのか、育てやすさを超えて繁殖し過ぎの植物も多く見られる。例えば、種が増えすぎて問題視されるアガパンサス、野生化しているモントブレチア(クロコスミア)、屋外でも難なく育つ君子蘭やグラウンドカバーで繁茂する強健な松葉菊などの多くの多肉植物。それらの名を知らずとも観葉植物のオリズルラン、金のなる木、カラーやフリージア、木立アロエ、ゼラニウムといえば聞いた事があるんじゃない?

リューカデンドロンを植える場所
リューカデンドロン
リューカデンドロンは、ニュージーランド固有種と組み合わせても、とても合うおすすめプランツ

さて、いよいよ寒さも増してくるこの季節。庭木で楽しめる植物の一つにリューカデンドロンがある。これも南アフリカ原産の植物の一つ。日本では気候的、用土の性質的にも栽培の難易度が上がり、多くは出回っていない。だが、こちらでは、育てやすく強健な庭木として様々な改良品種が売られている。何より秋〜春にかけて深紅や鮮やかな黄緑の苞を展開するので、この時期鮮やかな色を楽しめる。苞とは花や蕾を包み込む葉の一部で、花のように見える部分を言う。だが、花のようにすぐに散らずに長く楽しめる利点がある。育てやすく、病害虫の問題も少なく、切り花でも長く楽しめる。強いていえば、リン酸を多く含む化学肥料を上げ過ぎるといけないくらい。キレイに色づいたリューカデンドロンを見ていたら、なんだか南アフリカに行ってみたくなってきたかも!?


Naomiさんとネコ先生
Naomi Goto Garrett
五嶋ガレット直美

日本では園芸業界に長く関わりガーデンデザイナー、イラストレーターとしても活動。NZ移住後も日本園芸雑誌にコラムやイラストを描きつつ、NZ国内でもガーデンデザイナー、ガーデナーとして活動。クライストチャーチ近郊在住。
【ブログ】naomigarden8.com

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