GekkanNZスタッフのクッキーです。
今年インターミディエイトからカレッジに上がり、宿題の数がぐっと増えたYear9(日本だと中学2年生)の娘。 先日数学の宿題で分からないところがあるので教えて欲しいということで一緒に宿題に取り組みました。
日本と違いニュージーランドは、授業も宿題も基本的にはノートパソコンを使って行います。 そして、日本で生まれ育った私が一番違いを感じることは「計算機を使っても良い」ということ。というより、そもそも計算機を使うことが前提な問題なども多々あります。
例えば、円の面積を求める問題。
円の面積といえば、半径×半径×3.14。そういえば、ちょっと前に(調べたら20年ぐらい前の話だった)日本で円周率が3.14から3に変わったいう話を聞いた記憶があり、円周率は3.14と3のどっちで習っている?と聞くと、首を傾げる娘。
よくよく聞くと、円の面積の求め方は半径×半径×3.14ではなく、半径×半径×πだそうです。
まぁ、間違ってはいない。
じゃ、それどうやって計算してるの?と聞くと「普通に計算機で計算するだけ」とのこと。
そして、そもそもπが3.14ということはたぶん習っていないと聞いてびっくり。
確かに宿題の問題文をよく見てみると、「計算機のπを使って求めなさい」と書いてあります。
もう、計算機を使う前提だし、そもそも基本的なの四則計算は小学校などで学習したので、その後の面倒な計算は計算機でやる。計算力よりも、どうやって答えを導き出すかを理解できれば良いという考えなんだと思いますが、なんとも合理的。
パソコンと計算機だけで宿題に挑む娘を見て、数学なんて式を書いたり計算したりするので紙と鉛筆がないと…と思ってしまいますが、実際に一緒に宿題をやってみると、娘は計算機を使ってどんどん問題を解いていきます。
そもそもこの計算機ひとつとっても、日本で普段使っている計算機とは別物で、もっと高度な(しかも$45もする)計算機を使います。
計算機を見てわかるとおり、この計算機であれば、昔頑張って計算していた平方根だけでなく、三乗根の計算だってできちゃうし、2乗、3乗などの累乗計算もお手の物、分数の計算だって出来るし、sin、cos、tanのボタンまであります。
計算機の窓には、数字だけじゃなくて計算式もちゃんと表示されるので、Z世代の娘にとっては紙に書いているのと同じなのかもしれません。
数学は解き方が分かっても、ちょっとした計算ミスで答えが違ってきてしまう。
でも、それってその問題が分からなかったわけじゃなくて、問題は解けるけど計算でミスしちゃっただけで「分からない」わけではないんですよね。そう考えると、授業で計算機使うなんてずるい!と初めは思いましたが、ニュージーランドの計算機を使うというやり方も良いかも!と思うようになりました。
もちろん、基本的な計算で解いていくような問題は「No Calculator」って書いてあり、ちゃんと計算することもあります。
子供の頃公文に通っていて、いかに早く沢山計算をこなすかに情熱を燃やしていた私とは全く違う数学人生を歩んでいる子供たち。
ちなみに、息子はカレッジのシニア(日本の高校生の学年)になった頃、Graphic Calculatorというさらに高機能な計算機がMathの必須の持ち物に加わりました。お値段も$170ぐらい!
こちらは、もう二次関数のグラフなんかも表示されちゃいます。
高度な問題をいろいろ計算機で解くことができて便利ですが、その計算機自体の使い方の方が私にとっては難しく、ろくに説明書なども見ずに使っている子供達にジェネレーションギャップと文化のギャップを感じた一面でした。