近場でも見られる? 星空観賞の条件とは

近場でも見られる? 星空観賞の条件とは AREA GUIDE

星空観賞に適した3つの条件

なるべく街灯が少ない場所
暗ければ暗いほど星はよく見える。狙い目はビーチやキャンプ場。オークランドではピハやムリワイ・ビーチが人気。

天気のよい日
雨が降っていなくても雲が多いと星はよく見えない。

新月の前後
月明りは想像以上に眩しく、星を見えにくくしてしまう。星をよく見たいなら満月の日は避け、できるだけ新月に近い日を選ぼう。

星空観賞のお役立ちアイテム&注意点

懐中電灯
星空観賞に適した場所は街灯が少なく、夜は真っ暗。車からスポットまで移動する際に足元を照らす懐中電灯があると便利だ。スマートフォンのライト機能でも代用可能。

赤いセロファン
星空観測スポットで星座早見盤を確認したり、双眼鏡をセットしたいなら、あると重宝するアイテム。星を肉眼で見る場合、目が暗闇に慣れる(暗順応)とよく見えるようになるが、懐中電灯などの強い光を浴びると目がリセットされて(明順応)再び見えづらくなってしまう。赤いセロファンで懐中電灯の光源を覆って減光すれば、目の明順応を軽減することができる。

星座アプリ
夜空にかざすだけで星座の名前を確認できるほか、位置情報から現在見られる星座や天体を教えてくれるアプリ。「Star Chart」、「Stellarium」、「Star Walk 2」など無料で使用できるものも多い。

双眼鏡
星を探したり、暗い星を観察したりするのに役立つ。倍率が低めで視野が広いものが使いやすい。

防寒対策
冬の夜はかなり寒いので防寒対策はしっかりと。夏でも夜は冷えるので上着などを用意したい。保温機能のある水筒に温かい飲み物を入れて持参するのもおすすめ。

単独行動しないこと
ニュージーランドには人を襲う危険がある野生生物は存在しないが、人気のない場所で夜に単独行動するのはおすすめできない。事故や事件に巻き込まれるのを防ぐため、できるだけ複数人で出かけよう。

星座アプリ「Star Walk 2」の画面

星空撮影に挑戦!

露出を補正する
スマホのカメラをそのまま空に向けても画面は真っ暗。画面を見ながら露出補正をして空がなるべく明るく写るよう調整しよう。あまり明るくしすぎるとノイズが目立ち、ザラザラした写真になるので要注意。

ミニ三脚やセルフタイマーを活用
暗い場所での撮影はスマホでも手ブレしやすい。できればミニ三脚などでスマホを固定して撮影しよう。撮影ボタンを押すのも手ブレの原因となるので、セルフタイマーを使うとよい。

撮影モードを設定・専用アプリを使用
ナイトモードやHDR機能といったスマホの撮影モードを駆使するほか、ISO感度・シャッタースピードなどの設定を調整するとさらにきれいに撮れる。星空撮影に特化したカメラアプリも要チェック。

© Dark Sky Project

オーロラも見られる?

今年5月、太陽フレアの頻発により日本を含む世界各地で観測できたオーロラ。ニュージーランドでは主に南島でオーロラが出現することがある。オーロラというと緑色の光のカーテンが頭上で揺れるイメージだが、ニュージーランドでは地平線の近くで赤や黄色の光が見られるのが特徴。これは極地とはオーロラを見る角度が異なるためだ。

© Dark Sky Project

マオリの新年・マタリキとは?

マタリキ(昴)

太陰暦をもとにしたマオリの暦で、新年を指すのが「マタリキ」。マタリキとは日本で「昴(すばる)」と呼ばれるプレアデス星団のこと。ニュージーランドでは冬場の明け方に北東の空でプレデアス星団を見ることができる。マオリ社会ではこれが新年の合図で、マタリキが見えるようになるとすぐに新しい年を祝う部族もあれば、その直後の新月を新年と定める地域もある。マタリキの時期は年によって異なり、毎年5月下旬~7月中旬のどこか。2022年からは国の祝日に制定された。2024年は6月28日だったが2025年は6月20日がマタリキとなる。

※マオリ : ニュージーランドにイギリス人が入植する前から先住していた人々

text by Miko Grooby

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