【スポーツトレーナー】高校を卒業してすぐにNZへ。プロ選手を心身共にサポートして最高のパフォーマンスを引き出す – Hikaruさん

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小さい頃からラグビーに親しみ、ニュージーランドのラグビー選手とプレーすることを夢見ていたHikaruさん。高校卒業後、恩師に背中を押され、ニュージーランドにやってきた。専門学校で人間の身体的および精神的パフォーマンスを向上させるための理論や実践的な技術を学び、スポーツのトレーナーになることで今でも大好きなラグビーと関わり続けている。そんなHikaruさんに、ニュージーランドのスポーツ・フィットネス業界の魅力と厳しさ、トレーナーとしての経験の積み方についてお話を伺った。

Q. ニュージーランドへ来たきっかけは何ですか?

高校を卒業してすぐにニュージーランドに来ました。ニュージーランドを選んだきっかけは、小学校からやっていたラグビーです。小さい頃からニュージーランドのラグビーを見て育ってきたので、いつかニュージーランドですごい選手たちとプレーできたらと憧れていました。ニュージーランドに行こうかどうか迷っていた時に、中学の時のクラブラグビーのコーチに「絶対に行った方がいい」と背中を押される形で決めました。

Q. 仕事の主な内容について教えてください。

僕は2つ仕事をしていまして、1つは「ストレングス&コンディショニングコーチ」、もう1つは「パーソナルトレーナー」です。

ストレングス&コンディショニングコーチは、スポーツ選手の心身のコンディションを整え、試合や大会でより高いパフォーマンスを発揮できるようにサポートする仕事です。ジムセッションはもちろん、フィールドでのスピードセッションやフィットネスセッションなど選手のパフォーマンスを向上させるためのトレーニングは全てやります。選手のパフォーマンスを分析するためのテストも行います。僕はラグビーの現場で働いているので、チームの練習の時はドリンクの準備やフィールドのセットアップ、ウォームアップ、タイムキーピングなどもします。試合の時にはコーチとコミュニケーションをとって選手への伝達係になったりもしています。

パーソナルトレーナーは、クライアントの健康や体型、体力や競技力の向上などの目標達成をサポートする運動指導・栄養指導の専門家です。ストレングス&コンディショニングコーチはスポーツ選手を対象としていますが、パーソナルトレーナーには運動が苦手な一般の方からプロのスポーツ選手まで幅広いクライアントがいます。クライアント一人ひとりの体力や目的にマッチしたトレーニングを提供します。主にジムでのセッションが仕事です。

7月末から10月いっぱいまではラグビーの州代表シーズンで、ストレングス&コンディショニングコーチの仕事が忙しいですね。それ以外の月はクラブチームのコーチをやったり、パーソナルトレーナーの方の仕事に力を入れています!

Q. ニュージーランドでの仕事はどのように探しましたか?

今ストレングス&コンディショニングコーチとして働いているノースハーバー・ラグビー・ユニオン(NHRU)での仕事は、NHRUのアナリストをしている知り合いから紹介してもらいました。最初はインターンとして2年間、その後は正式に採用されました。

パーソナルトレーナーとしては、Seekというサイトで求人を調べ、4つくらいのジムにCVを送って仕事をゲットしました。CVの書き方は通っていた専門学校(New Zealand Institute of Sports) の先生に添削してもらいました。例えば、Experienceの欄には”Coaching and teaching clinet” ではなく”Coaching and teaching clients how to perform each workouts or exercises”のようにできるだけ詳細を丁寧に書くようアドバイスを受けました。

Q.ニュージーランドでスポーツコーチやトレーナーの仕事をする上で必要な資格、あった方がいい経験などがあれば教えてください。

トレーナーになるには、高校卒業後に専門学校か大学に行く必要があります。僕が卒業したのは日本の高校(非英語圏)なので、ニュージーランドで上の学校に行くにはまずIELTSという英語テストを受ける必要がありました。ただトレーナーになるだけでしたらIELTSのスコア5.0をとれば専門学校の一番下の資格を取れます。しかし、スコア5.0では最初のステップしか勉強できないので、専門的な知識が身につかず、実際に仕事をする時に的確な指導ができない可能性があります。僕はIELSTのスコア6.0を取り、Diploma Level 6まで勉強しました。まだまだ勉強が足りてないと思っていますので、できたら大学に行くことをオススメします!

実際にトレーナーになったら、経験や人脈も大事になってきます。現場やイベントにできるだけ参加し、自分の上司や他のトレーナーの仕事から学ぶことが大事です。そういう経験をしていると、プロのコーチ、トレーナー、選手などたくさんの人たちに会いますので「お前にこの仕事を任せたい!」など仕事が舞い込んでくることも少なくないです!僕の場合、2年間のインターンシップはタダ働きで大変でしたが、この2年間のおかげで、普通のトレーナーが経験できないことをたくさん経験できたので、やって良かったと心から思います!

Q. 「ニュージーランドで働く」ならではの楽しさや魅力、やりがいについて教えてください。

ニュージーランドの朝は早いです!NHRUでは主にアカデミー(若い選手のトレーニング)を任されているのですが、朝5時には選手たちがトレーニングにやって来るので、その20分前には仕事に来てセットアップをしなければなりません。パーソナルトレーナーの仕事でも、仕事前にトレーニングする人が多いので、朝6時スタートは当たり前にあります。朝からみんなテンション高めでトレーニングするので僕も朝からいい気分になりますよ!

また、オールブラックスやスーパーラグビーなどで活躍する選手とコミュニケーションを取ることができるのも魅力の一つですね!

選手たちのトレーニング風景

Q.また反対に大変なことや難しいと感じる部分はありますか?

先ほども記したように、ニュージーランドの朝は早い(NHRUのアカデミーは5時スタート、グループセッションは6時スタート、パーソナルトレーニングで早い人は5時スタートの人も)ので、起きるのがきつい時はあります。最近やっと、4時起きをルーティンにするのに慣れてきました。

また、冬季などはパーソナルトレーニングのお客さんが少なくなる傾向にあり、新しいお客さんを増やすのが大変だったりします。

Q. オフの日や仕事終わりの過ごし方はどのような感じですか?

オフの日は友達のカフェやご飯屋さんに遊びに行ったり、ゴルフにいったり、友達を呼んで飲みに行ったりバーベキューをしたりして満喫しています!

結構仕事が好きなので、仕事終わりや仕事の合間には、次のトレーニングプログラムや予約票を作成したり、選手たちのアナライズをしたり、仕事と関係あることをしていることが多い気がします!

Q. 最後に、これからニュージーランドでスポーツコーチやトレーナーをやりたいと考えている方に向けて、アドバイスやメッセージをお願いします。

厳しいことを言うかもしれませんが、トレーナーはメンタル勝負です!朝早かったり、帰りが遅くなったり、拘束時間が長かったり、新しいことを学んだり、いろんな意味でめちゃめちゃキツイです!!

ですが、それを楽しめて、頑張って耐えて、選手やお客さんの成果や喜んでくれる顔を見たらこれ以上ない達成感があります!もし、ニュージーランドでトレーナーになろうと思っている方がいましたら一緒に頑張りましょう!!


ストレングス&コンディショニングコーチ/パーソナルトレーナー【Auckland】
Hikaru Namuraさん


ストレングス&コンディショニングコーチ/パーソナルトレーナー
Hikaru Namuraさん

1997年兵庫県生まれ。高校卒業後にニュージーランドに移住。New Zealand Institute of Sport (NZIS)卒業。ノースハーバー・ラグビー・ユニオン(NHRU)のストレングス&コンディショニングコーチ兼エニタイム・フィットネス・ニューマーケットのパーソナルトレーナー。トレーナー歴約4年。ダイエットから筋肉増強/増量まで、幅広いニーズに応える。得意なセッションは、アスリートと同じようなトレーニング(Train Like Athletes)。趣味はアニメ鑑賞。今は『ジョジョの奇妙な冒険』を見ています!
[Website] www.hn-workout.com
[IG] https://www.instagram.com/h.n_workout/
https://www.facebook.com/hikaru.namura/
[Email] namurahikaru1@gmail.com

取材・編集 GekkanNZ

この記事の内容は個人の過去の体験談です。必要な場合は、最新の情報をご確認ください。

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