前回から大分時間が空いてしまいました。
このコロナ禍の中、日本に一時帰国したりしていたのですが、日本でもコミュニティに対する関心が高まっている事を感じる機会が多くありました。
ただ一方で関心があるもののコミュニティ運営のメリットやコストに関する部分が分かり辛くてまだ手つかずになっているという声もちらほら頂きました。
今回はそんなコミュニティを上手く活用している海外事例も挙げながら企業や個人事業主が導入や運営でまず最初に知っておいて頂きたい部分をお話します。
コミュニティ運営の最大の目的は実はたった2つ?!
さて冒頭でも書きましたが、これを読んで下さっているあなたもコミュニティを運営する事に興味はあるけど自分の仕事や、やりたい事にどう役立てるよく分からないと思っていませんか?
前回、コミュニティはメンバーの声から製品・サービスを作るマーケットインというマーケティングの考えと相性が良いと書きましたが、それも含めて現在海外の企業がコミュニティに取り組む最大の目的は実はたった2つ。
売上拡大と経費削減なのです。
そう、至ってシンプルな理由なのですよ!
逆にこれが分かっていたら事業として取り組まない理由がないと思いませんか?
では実際の海外企業の事例を元にコミュニティがどう売上拡大と経費削減に貢献したかを紐解いていきましょう。
メンバーの会話が売上げ貢献と経費削減を実現した例
Canvaというサイトをご存じの方は少なくないと思います。
テンプレートを元にオンライン上で簡単に画像を作ってしまえるサイトです。
そんなCanvaにはコミュニティサイトがあり、ある時にメンバーの一人から「有料メンバーシップに興味あるんだけど今ある画像をこんな風に活用できませんか?」と投稿がありました。
するとメンバーの一人から「それならCanvaにはこんな機能があるからあなたの目的に合うと思いますよ」という回答コメントがありました。
すると質問者は「コメントありがとうございます、それなら早速メンバーシップに申し込もうと思います」と返答がありました。
ここでは何が起こったかというと、Canvaのカスタマーサービスが回答に対する時間やコストをかける事無くメンバーの回答により売上が立ってしまったことを意味します。
もうひとつ数値で分かる具体的な例を挙げます。
あるマーケティングサポートの企業がクライアントにコミュニティの価値を測定するために4ヶ月間そのコミュニティを閉じるように説得しました。
するとその結果、コミュニティがある事で72%のコスト削減になることが分かったというのです。
つまりコミュニティを閉じている間、最初の例であったようなメンバー同士のサポートのし合いが出来なくなりカスタマーセンターへの問い合わせが殺到したそうです。
その結果対応が遅れたり、満足度が下がりオペレーターの時間も余計にかかることが分かったというのです。
いかがでしょう?コミュニティの活用方法が少し見えてきましたでしょうか?
コミュニティの価値を数値で測るには?
活用事例から少しイメージは湧いたかもしれませんが、このコミュニティ運営にまだ踏み込めない人や企業が少なくない理由はその価値の可視化にもあるというデータもあります。
上記では強硬にコミュニティを閉じる事で具体的に72%経費削減があったと分かりましたが、通常は数値化がしづらいという事ですね。
また、実際に運営していく際にもどの数値に着目して運営していくべきなのか?という部分での見え辛さのご指摘もありますね。
という事でこの部分についても少し触れておくと、まず価値を一番計りやすいのはコミュニティから「リスト化」をするという事が出来ると思います。
つまりメールやLINEで直接コンタクトを取れるリストを構築していけるという事です。
(現在この1リスト取得のコストは1,000円とも2,000円とも言われていますが具体的な方法は次回書かせて頂きます)
企業や個人事業主にとってこの「リスト化」は事業を続けて行く上での生命線、顧客名簿ですからコミュニティを作る事でこの数字が価値を計る目安のひとつになり得ると思います。
次にコミュニティ運営で着目すべき数字ですがどこだと思いますか?
僕はよく「5,000人もいるグループを運営して凄いですね」と言われることがあるのですが実際はメンバーの数以上に重要な数値があります。
それはズバリ、アクティブなメンバーの数です。
実際のところ、ある程度コミュニティが大きくなってくると特にフェイスブックグループは、その後雪だるま式にメンバーが増えて来る仕組みがあります。
ですがただ人数が増えてもアクティブに参加している人が増えないとエンゲージメントが低いグループと見なされ表示されにくくなるという側面もあるのです。
結局メンバーが増えても活発にメンバー同士のやりとりがないと上記の実例で上げて来たような効果を生み出さないのでコミュニティの価値が低くなってしまうという事です。
ですので、例えメンバーの数が少なくてもやりとりの数(アクティブ率)を上げて行く事を意識する事がとても重要になってきます。
その辺を計測するのもフェイスブックグループはとても優れています。
次回は数あるプラットフォームの中からなぜフェイスブックグループがコミュニティ運営に最適なのかについて具体的な機能を5つ挙げながら解説していきます。
(続く)
デューク 山本
Duke Yamamoto2021年5月に日本人として2人目のフェイスブック認定コミュニティマネージャー資格取得。現在はニュージーランドに限定せず国内外でコミュニティを立ち上げたり改善したい人や企業のサポートに従事。
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