前回までは海外の企業や起業家がコミュニティをどう活用しているか?そしてそのコミュニティを作るのになぜフェイスブックグループが最適なのか?というお話をしてきました。
今回はもう少し具体的にコミュニティを運営する際にフェイスブックグループでぜひ活用して頂きたい機能の紹介をさせて頂きたいと思います。
機能は知っていてもこんな使い方もあるんだ?!という発見もあると思いますので是非ご覧下さい!
カテゴリー分けやコース作成ができるユニット機能
今回はフェイスブックグループが対象のお話ですが、プラットフォームの使い方で多くのコミュニティ管理者が抱えている悩みは何だか分かりますか?
その中のひとつは間違いなく投稿の管理や整理なんです。
どういう事かと言うと投稿が増えれば増える程にその投稿はタイムラインから下に行ってしまい後で探すのも大変なんですね。
「あれっ、前あんな投稿あったと思うけどどこいっちゃったんだ?!」という経験がある方も少なくないと思います。
そんな時に便利なのがこの「ユニット機能」です。
以前はガイド機能とも呼ばれていただけあってコミュニティメンバーが迷子にならないための機能とも言えます。
このユニット機能は分かりやすく言うとフォルダー設定みたいな事が出来て各投稿をそのフォルダー別に振り分ける事が出来るようになります。
ただこれは作ったばかりのグループには装備されていないのでグループの設定からガイド機能の追加を選択する必要があります。
ここまでは多くの人も利用されていると思いますがユニット機能には実はもう一つ別の使い方があります。
これがタイトルにもあるような「コース」作成になります。
例えばこのオンラインコミュニティのミニコースを作ったとします。
項目は10個くらい作ったとして各項目を終了したメンバーが「完了」というボタンが押せるようになって管理できるというものです。
どのメンバーがどのコースまで完了しているか等を管理人も把握する事ができます。
またこれを応用してコミュニティのガイドラインを作っておいて誰がどこまでしっかり読み込んで貰えているかなどを管理する方法もあります。
この「完了」のお知らせが出来るようにするにはユニット機能追加だけでなくグループの設定自体を一般からソーシャルラーニンググループという設定に変える必要があります。
探したい投稿やメンバーに見せたい投稿を見せたい順番で提示できる機能でとても便利ですので是非一度使ってみて下さい。
マーケティングリサーチに利用できるアンケート機能
これはあまり多く語る事はないですが単純にコミュニティ内でアンケートが取れるので上手く活用しましょうというお話です。
これはコミュニティを作った初期段階こそ効果を発揮する機能です。
また同じ質問になりますが多くのコミュニティ管理者が抱えている悩みは何だか分かりますか?
これは恐らく一番多い悩みと言っても良いと思います。
そう、「メンバーからの投稿がなかなか上がって来ない。」もしくは「管理人としての自分の投稿に対して全然反応がない。」といったものになります。
ここで便利で活用したいのがこのアンケート機能なんです。
やはりコミュニティを活性化していくにはメンバーの期待している事、やりたい事をヒアリングする事はとても重要なのですがそこが分かるのにもなかなか時間が掛かります。
特に日本人は知らない場所でコメントや反応するにも時間が掛かる傾向にあるように思います。
ですので「これはどう思いますか?」というオープンクエスチョンに対してなかなか回答がもらえない事もあるんですね。
一方のこのアンケート機能は事前に何個か該当しそうな項目を設定しておいてそこに対してメンバーに投票してもらうというとてもシンプルなもの。
またもっと別の項目もメンバーが追加していく事も可能です。
これはワンクリックで行えますので心理的ハードルはかなり低いと言えます。
以前は個人のページでも出来たのですが今はこのグループ内だけで出来る機能のようです。
例えば企業のファングループでもこのアンケート機能を上手く活用して商品開発の反応を見たり、イベント開催の際のリクエストを取ったりなどその使い方は幅広いです。
とてもシンプルな機能ですがコミュニティを運営するにはメンバーの声がとても重要ですのでこれも要所要所で活用したい機能の一つです。
メールリストも獲得できる設問機能
個人事業主でも企業でも潜在顧客や接点を増やしたい人に対して直接連絡が取れる方法を持っているかどうかはとても重要ですよね?
それがメールアドレスだったり今だったらLINEでも良いと思いますが・・・
マーケティングの世界ではリスティング、リストを取るなんて言い方をしてそのリスト取りの1件当たりのコストは1000円とも2000円とも言われています。(つまり1件取得するのに広告などのマーケティング活動でその位の費用が掛かるという事です)
ですがフェイスブックグループでは実質無料でこのリスティングも出来ます。
それは数年前から標準装備されたグループ入会申請時の3つの質問設定を活用する方法です。
これもご覧になった方も少なくないと思いますが、気になったグループに「参加」と申請ボタンを押したら3つの質問が投げかけられるというものです。
その中では「ルールを確認しましたか?」「どこでこのグループを知りましたか?」という質問にももちろん使えるのですが海外の起業家が必ず入れておくことが・・・
「このグループに関連する情報をメールでお送りしますのでメールアドレスをご記入下さい」といった内容になります。
時にはグループ参加の条件としてメールアドレスの記入を入れている場合もあります。
これで自分のコミュニティに興味のある人のリスト取りが出来るようになります。
前回のコラムで、コミュニティの効果を数値化するのは簡単ではないという事を書きましたがここは1か月にコミュニティ経由で何人のリストが取れた等、数字で出せる部分ですので検討はしやすい部分だと思います。
専門家とメンティーを繋ぐメンタリング機能
最後に僕自身はまだ使いこなせていないのですが幅広い可能性を感じさせるメンタリング機能もご紹介させて頂きます。
このメンタリング機能はグループの中のある専門家とその専門家と繋がりたい他のメンバーを結びつける機能です。
方法としては事前にその専門家がグループ内でどんな専門家かを説明してメンティとして登録しておきます。
それを見たあるメンバーがそのメンティにメンターとして何かを教わりたい場合は申請をします。
その後フェイスブック(Meta)から先ずは「一度どんな事が出来るか話し合ってみましょう。」といったメッセージがお互いに届きます。
そして話し合いの後お互いの意向が合えばメンタリング期間がスタートします。
ではどうやって行っていくかと言うと基本的には自由です。
ただ注意点としては
- メンターのアドバイスは個人の意見であり、Facebookやグループ管理者の意見ではないという事
- 参加は任意であり、このプログラムの参加を通じて金銭のやり取りをする事は認められていないという事
但し、メンタリング中に製品やサービスをおすすめしても大丈夫かどうかはそのグループのルールに従うとの事です。
それ以外は自由なのですがガイドラインとしては毎週1時間弱程オンラインなどでやり取りをして8週間ほど続ける事が推奨されています。
これは士業やコンサルタント等が自分の専門性を知ってもらうのにとても役立つ機能だと思いますので個人で運営するコミュニティにも活用可能ですね。
次回はいよいよフェイスブックグループを使ってコミュニティを作るための準備についてお話させて頂きます。
(続く)
デューク 山本
Duke Yamamoto2021年5月に日本人として2人目のフェイスブック認定コミュニティマネージャー資格取得。現在はニュージーランドに限定せず国内外でコミュニティを立ち上げたり改善したい人や企業のサポートに従事。
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