2022年11月号掲載
アスパラガス Asparagus
初夏を味わうアスパラガス
初夏の代表的な野菜であるアスパラガスは、アスパラギン酸・βカロテン・葉酸・ビタミンCなどを含む栄養の豊富な茎部分が食用となった食物です。穂先が締まっているもの・切り口のみずみずしいものを選び、新鮮なうちに使いましょう。保存する場合は根元を少し切り落とし、切り口に湿らせたキッチンペーパーを巻いて袋に入れ、立てて冷蔵保存すると鮮度が落ちにくいです。
摘みたての鮮度であれば、甘みとうま味を生で贅沢に味わえますが、サッと火を通してもシャキッとしたシンプルな美味しさを味わえます。料理法も豊富ですから、この時期いろいろな食べ方でたっぷり旬を楽しみましょう。
素材そのものの旨味を引き出す
すり流し(和風スープ)は、一般的にはピューレにしてから出汁でのばすことが多いですが、下記レシピは出汁の代わりにアスパラガスのゆで汁でのばし、白味噌と豆乳で仕上げています。まろやかながら、濾さないのでサクッとした食感もあり、食材を丸ごといただいてる感があります。
温めて椀物にしても、冷たいスープとしてグラスによそっても素敵です。浮き実(アスパラガスの穂先・豆腐・エビなど)のアレンジ次第で、見た目と食感のコンビネーションも楽しめます。
材料
アスパラガス:1束(250〜280g)
タマネギ:小さめ1個(150g)
塩:小さじ 1
白味噌:小さじ2
豆乳:80〜100ml
作り方
❶アスパラガスは浮き身用に穂先部分を切り離して別にしておく。硬い根元を切り落とし、下から4cmほど皮を剥き、長さ1cmずつに切る。
❷タマネギは1cm角のざく切りにする。
❸鍋でお湯2カップ(500ml)を沸騰させ、塩を加え、アスパラガスの穂先を入れて20~30秒さっと火を通して取り出し、冷ましておく。続いてタマネギを入れて3分茹で、切ったアスパラガスを追加しさらに2分茹でる。
❹❸をザルに取り、ゆで汁1カップ(250ml)を取っておく。
❺ブレンダーに❸と先ほどのゆで汁を合わせ、なめらかになるまで混ぜる(または鍋に戻し、ハンドミキサーを使用しても良い)。
❻白味噌を溶き入れ、豆乳を加えて味を整える。(温めるか冷やした後)器によそい、浮き実の穂先をのせる。豆乳は味噌との相性が良いですが、牛乳や他のミルクでも代用可能。*温める場合は弱火でゆっくり、煮立てると風味が損なわれるので注意。
佐々木由美さん
料理家ワナカでローカル向けの和食料理教室を毎月開催して今年で12年目。地元だけでなく北島・南島からの参加者もいる教室は今やワナカのアクティビティの1つに。NZの旬を取り入れ、日本の文化や風習とともに紹介する季節のレシピを軸に、遊び心ある融合スタイルも提案。ベジタリアン・オプションやグルテン・フリーにも対応。宿・ささの木も経営する。
【Web】japanesedinnertable.blog.fc2.com
【FB】Japanese cuisine cooking class @wanaka
【IG】yumi.matcha.wanaka