日本とは逆の季節になりますが、ニュージーランドにも四季おりおりの美味しい食材が豊富にあります。今年も引き続き、旬の食材のご紹介と、その美味しさを活かした料理レシピ・使い方のアイデアなどご提案させていただきたいと思っております。皆さまの食卓でお役立ていただければ幸いです。本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
佐々木由美
新顔野菜・チコリ Chicory
チコリはキク科の多年生野菜で、和名はキクニガナ、フランス語ではアンディーブと呼ばれています。
ヨーロッパでは古くから親しまれてきましたが、最近はニュージーランドでも栽培されるようになりました。ミニチュアの白菜のような姿はかわいらしく、葉を一枚ずつはがすとボート型の小皿のよう。チーズやサラミ、カラフル野菜とディップなど、あり合わせをのせればあっという間に素敵なオードブルになります。 さわやかな香りと共に、サクッとした歯ざわりとほんのり苦味が魅力的な野菜で、生のサラダはそれが一番良く味わえます。加熱調理も人気で、グラタンでトロリとした食感や、天婦羅でサクッとほろ苦さを味わうのもおつなもの。
チコリには淡い緑色の葉のタイプのほか、ポリフェノールを含む赤紫色のタイプもあります。
効能としては、チコリ酸の成分の働きにより、肝臓機能の向上や解毒作用の促進が期待できます 。また豊富な食物繊維と水溶性の食物繊維イヌリンが含まれているため、 腸内環境を整える効果もあります。
お祝いのテーブルを彩る小さなアレンジおせち
新年を祝う季節に、紅白なますを洋風にアレンジ、一口サイズのおつまみにいかがでしょう。柚子の代わりに生レモンをギュッと搾りオリーブオイルで仕上げたなますを、チコリの葉にのせ、生ハムときゅうりで巻きました。トッピングした少量の柚子胡椒やクリームチーズがアクセントになります。
材料
大根:100g
にんじん:30g
【調味料】
白バルサミコ酢(又はワインビネガー):大さじ1
レモン汁:大さじ1
白ワイン(又は酒):大さじ1
砂糖:大さじ1
塩:小さじ1/4
オリーブオイル:大さじ1
チコリの葉:適宜
生ハム:適宜
きゅうり:15cmの長さに切ったもの
お好みで柚子胡椒・クリームチーズ
作り方
❶大根とにんじんは、4cmの長さの千切りにする。
❷オリーブオイル以外の調味料を混ぜ合わせたところに、大根とにんじんを入れて10分ほどおき、味をなじませる。その後、オリーブオイルを加えて混ぜる。
❸きゅうりは包丁かスライサーで縦長に極薄切りにして塩少々を振る。5分ほどして、きゅうりがしんなりと軟らかくなったら、軽く水洗いして水気をふき取る。
❹チコリの葉の上に汁気をきった大根とにんじんをのせて、生ハムまたはきゅうりで巻く。お好みで柚子胡椒・クリームチーズを少量のせる。
佐々木由美さん
料理家ワナカでローカル向けの和食料理教室を毎月開催して今年で12年目。地元だけでなく北島・南島からの参加者もいる教室は今やワナカのアクティビティの1つに。NZの旬を取り入れ、日本の文化や風習とともに紹介する季節のレシピを軸に、遊び心ある融合スタイルも提案。ベジタリアン・オプションやグルテン・フリーにも対応。宿・ささの木も経営する。
【Web】japanesedinnertable.blog.fc2.com
【FB】Japanese cuisine cooking class @wanaka
【IG】yumi.matcha.wanaka
2024年1月号掲載