ホキ Hoki
冬になるとスーパーの魚売り場に新鮮なホキのフィレが並びます。ニュージーランド原産（主に南島西岸）のホキは、マクドナルドのフィレオフィッシュの主要材料としても知られ、その他白身魚フライなど冷凍食品にも広く使用されています。
ホキは水深200～1000mの冷たい深海に生息する60～120㎝ほどの体長の魚で、６月～９月の冬季に漁獲され広く出回ります。その身は柔らかく、淡泊な味わいで、焼く、蒸す、揚げるなど多様な調理法への適応性から、ニュージーランドだけでなく、世界中で人気の魚種となっています。低脂肪で高タンパク質、オメガ３脂肪酸を含む優秀な魚を、旬のこの時期たっぷり味わいたいですね。
ホキのシュウマイ風
～身の柔らかさを活かして、スティームクッキング～
切り身をバターソテーやムニエルなどシンプルに調理してもホロホロした食感が美味しいホキですが、包丁で粗くたたき、他の材料や調味料と混ぜてスティームすると、フワッとした食感が楽しめます。ホキの淡泊な味わいにマッスル（ムール貝）の旨味を加えたフィリングを、ダンプリング用の皮で包むとシュウマイ風、みかんの皮のカップに詰めたり、マッスルの殻にのせたり、白菜の葉で巻いたりと、バリエーションをつけても良いですね。
蒸し器の他に、深さのあるフライパンでもできます。フライパンに水を沸騰させ、白菜をざく切りにして敷き詰め、その上にシュウマイを並べて蓋をして蒸します。 フワリと蒸し上がったら、ポン酢や柚子胡椒を添えて。（フライパンに敷いた白菜も加熱されて柔らかくなるので、ポン酢などかけて残さず食べられます）みかん皮のカップを使う場合、みかん果肉のほうは飾り用に少々取り分けた後、適当な大きさに切ってお茶こしパックに入れて搾り、酢醤油に加えて即席みかんポン酢として利用できます。
季節の恵みをかけ合わせた優しい美味しさを、お楽しみください。
材料 （20~25個分）
ホキ：250g
マッスル：6～7個
リーク又はタマネギ：100g
（お好みで生姜すりおろし少々）
調味料
シュガー：小さじ½
マッスル汁：大さじ３（マッスル加熱後の汁）
酒：大さじ１
オイスターソース：大さじ１
片栗粉：大さじ１
オプション
白菜３～４枚
みかん
市販のポン酢、柚子胡椒、辛子などお好みで
即席みかんポン酢：（みかん果汁小さじ２，醤油小さじ１，お酢小さじ ¼)
…みかん½個の果肉からできる分量。マイルドな酸味です。お好みで調味料を加減してください。
作り方
❶マッスルは殻ごと洗い、深さのある耐熱皿に入れて、電子レンジに３分入れて加熱する。殻が開いたら、身を外して粗みじんにする。汁はとっておく。
❷リーク又はタマネギはみじん切り、ホキはざく切りにする。
❸ 上記の❶❷を合わせてボウルに入れ、調味料を加え、粘りが出るまでよく混ぜる。
フードプロセッサーを使うと手軽です。その場合は、野菜を先に入れて細かくしてから、ホキ・マッスル・調味料を加えてください。
❹上記のフィリングをお好みの方法で包んだりのせたりします。
＊ダンプリングの皮を使って、一般的なシュウマイの包み方で。
＊白菜を使う場合は、グリーンの葉の部分を切り取り、電子レンジで１分加熱して柔らかくしてから、適したサイズ（4cmｘ10～12cmくらい）に切り、フィリングを巻く。
＊マッスルの殻を使う場合は中央にこんもりとのせる。
＊みかんの皮を使う場合は、多めのフィリングを皮全体に詰めるようにする。
❺蒸気の上がった蒸し器（スティーマー）で10分ほど中弱火で加熱し、火を止めて蓋をしたまま5分蒸らす。
深さのあるフライパンを使う場合：水250mlを入れて沸かしたところへ、1cm幅のざく切りにした白菜の白い硬い部分を敷いて高さを出す。その上に❹をのせて蓋をして、スティーマー同様に中弱火で10分蒸し、火を止めて蓋をしたまま5分蒸らす。
❻温かいうちに、ポン酢・柚子胡椒・辛子などお好みのものを添えてどうぞ。小さく切ったみかんや柚子皮などがあれば、トッピングにしても。
佐々木由美さん
料理家ワナカでローカル向けの和食料理教室を毎月開催して今年で12年目。地元だけでなく北島・南島からの参加者もいる教室は今やワナカのアクティビティの1つに。NZの旬を取り入れ、日本の文化や風習とともに紹介する季節のレシピを軸に、遊び心ある融合スタイルも提案。ベジタリアン・オプションやグルテン・フリーにも対応。宿・ささの木も経営する。
【Web】japanesedinnertable.blog.fc2.com
【FB】Japanese cuisine cooking class @wanaka
【IG】yumi.matcha.wanaka