Vol.029 名残りの夏野菜・茄子

ニュージーランドの食材で作れる!アオテアロアの恵みレシピ! GOURMET

茄子 Eggplant

夏野菜の代表格でもある茄子は、体を冷やす効果があると言われていますが・・・。

茄子には利尿効果のある「カリウム」が多く含まれます。尿が排出される時、体の熱も奪うので体の内側にこもった熱を排出する効果があり、またカリウムは体から過剰な塩分を排出する効果もあるため、血圧を下げます。血圧が下がると全身の血液の流れがゆっくりとなるため、体温が上がりにくくなります。茄子はこの2つの効果で、体を冷やすというよりは、体温を上がりにくくしてくれるのです。

茄子は90%以上が水分で食物繊維が豊富、たんぱく質や熱量の元になる糖質はほとんど含まないので、素材自体のカロリーは低いですが、上記の通りカリウムの効果や、皮の色素に抗酸化作用のあるポリフェノールの一種であるアントシアニン(青紫色の天然色素「ナスニン」)を含むなど、体の調子を整える効果を持っています。まだ暑さが残るこの時期、秋に向けて身体を整えていくためにも、是非取り入れたい食材ですね。

購入の際は、皮やヘタの部分を見て鮮度を判断しましょう。皮全体に張りがあり表面がツヤツヤして色の濃いもの(日光をたくさん浴びた茄子は色が濃くポリフェノールたっぷり)、重さがあるもの(収穫後は切り口から水分が奪われていくので時間の経ったものは軽い)、ヘタの部分にあるトゲが元気に立っているものが新鮮です。

茄子とベーコンのトロトロ炒め煮

茄子とベーコンのトロトロ炒め煮

相性の良い素材を合わせて、持ち味を活かします。ベーコンから出た旨味を茄子に吸わせることで出汁要らず、コクのある美味しい仕上がりになります。できたてよりも時間をおくことで味がなじんで風味が増すので、作り置きがお勧め。暑い日の食卓では、少し冷やすと美味しいです。

あればズッキーニやチェリートマトなども入れると彩り華やかな一皿になります。ズッキーニを加える場合は、茄子の量を少な目にして、両方合わせて400g~450gほどになると良いです。

材料

茄子:1本(約300g~400g) 
(⋆オプション)ズッキーニ 1本(ズッキーニを加える場合は茄子の量を減らす)
(⋆オプション)チェリートマト 5~6個
ベーコン:120g(脂身多めの方が美味しく馴染みます)

水:240ml (1カップ)
酒:大さじ2
みりん:大さじ2
砂糖:小さじ1
醤油:大さじ2
ゴマ油:小さじ1~2(またはオリーブオイル)
トッピングとして、すり胡麻、バジルの葉、オリーブオイル

作り方

❶ ベーコンは好みのサイズに切る(画像は大きめにカットしたものですが、細かく刻んでもOKです)。オイル少々を入れたフライパンで、ベーコンの脂が出るまで中弱火でゆっくり炒める。

❷ 茄子はヘタを取り除き、包丁で皮目全体に浅い切れ目を入れる(皮側の火の通りを均一にし、味が浸みやすく、また食べやすくするため)。長さを4等分に切り、断面を上に向け、さらに4等分か6等分に切る。 
オプション:
ズッキーニは茄子よりやや小さめのサイズに切る。 
チェリートマトは切らずに加熱し、盛付けるときに半分に切る。

❸ ❶のベーコンの脂が出たフライパンに、(ベーコンを端に寄せるか、スペースがなければ一旦取り出して)茄子を皮を下にして並べ、中火で焼き始める。1分ほどしたら別の面も焼き、全体に程よい色をつける。(後で煮るので、焼き目をつけるだけで良い)

❹ ズッキーニとチェリートマトを追加する場合は、茄子を一旦取り出した後に、少量のオイルでズッキーニを炒め、最後にチェリートマトを加え、オイルを絡ませる程度に加熱する。

❺ ❹のフライパンにベーコンと茄子を戻し入れ、水と調味料(酒・みりん・砂糖)を加え沸騰したら弱火に落とし、味を含ませるように2分煮たら、醤油を加えてさらに1~2分煮る。

❻ 仕上げにゴマ油(またはオリーブオイル)を回しかけ火を止めて冷ます。 
器に盛りつけ、すり胡麻+刻みネギ、チャイブやバジル葉+黒コショウ、などお好みのものをトッピング。

佐々木由美
佐々木由美さん
料理家

ワナカでローカル向けの和食料理教室を毎月開催して今年で14年目。地元だけでなく北島・南島からの参加者もいる教室は今やワナカのアクティビティの1つに。NZの旬を取り入れ、日本の文化や風習とともに紹介する季節のレシピを軸に、遊び心ある融合スタイルも提案。ベジタリアン・オプションやグルテン・フリーにも対応。宿・ささの木も経営する。

【Web】japanesedinnertable.blog.fc2.com
【FB】Japanese cuisine cooking class @wanaka
【IG】yumi.matcha.wanaka

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