Vol.031 梨のパンフライ・キャラメリゼ、カルダモン風味

ニュージーランドの食材で作れる!アオテアロアの恵みレシピ! GOURMET

梨 Pear

秋の風物詩と言えば梨もその一つ、旬の梨が市場に出回っています。いわゆる西洋梨の形のものが数種類並び、加えて和梨としておなじみの品種Nashi Pearも美味しそうに並んでいます。

和梨の旬はもともと洋梨よりも早く、夏後半~初秋に出回ります。暑さが残り夏の疲れが出て来る頃に、みずみずしい梨は水分補給になり、後を引かない甘さとサクサク感がさっぱりと心地良く感じられます。
それに対して洋梨は秋本番~晩秋にかけて徐々に深みを増し、追熟させて、ねっとりとなめらかな食感を味わう、芳香や上品な甘さが特徴です。熟したかどうかは、軸の周りを触ってみてチェック、弾力が出てきたら食べ頃です。(熟しすぎると風味・食感とも損なわれるので注意!)

Willams Bon Chrétien(ウィリアムズ・ボン・クレティアン) 

Willams Bon Chrétien(ウィリアムズ・ボン・クレティアン) 
淡いグリーンのぽっちゃり型。甘くジューシーで、熟すととろける食感。缶詰の原料として世界中で広く利用。

Beurre Bosc(ブールボスク) 

Beurre Bosc(ブールボスク) 
細長い優雅な形で「梨の貴族」。加熱で風味が増し、焼き菓子やコンポート向き。

Stark Crimson(スターク・クリムゾン)

Stark Crimson(スターク・クリムゾン)
鮮やかな赤色。甘くジューシーで酸味は控えめ。見た目が美しく、サラダやデザート向き。

Piqa Boo (ピカブー)

Piqa Boo (ピカブー)
ニュージーランド生まれの新種。西洋梨×アジア梨の交配で、赤い果皮・甘い味・シャキシャキ食感が特徴。

日本では梨を食べる時は皮をむくことが多いですが、梨もブドウやリンゴなどと同様、栄養素は皮と果肉の間に多く含まれています。特に皮にはポリフェノールが含まれていて、アンチエイジングに効果があると言われているので、皮ごと食べるのもおすすめです。

口に残りやすい梨の皮も、品種によっては薄く、また加熱すると柔らかくなり食べやすくなるので、皮を剥くのが面倒なときは、オーブングリル・フライパン調理など試してみるのも良いですね。

梨のパンフライ・キャラメリゼ、カルダモン風味

旬の梨をフライパンで手軽に調理。バターとシュガーで香ばしく焼き、キャラメリゼしたソースを合わせます。スパイスの女王・カルダモンを加えることで、森林や柑橘を思わせる爽やかな香りが、トロリとした梨の風味をさらに引き立てます。カルダモンは薄緑のさや入り(CARDAMON PODS)を使用。さやを破ると黒い種が7~8粒あり、すり潰すと香りが際立ちます。香りを保つため、その都度すり潰すのがおすすめ。レシピではさやと種を梨と加熱して香りを移し、仕上げにパウダー状のカルダモンをアイスにトッピング。お好みで調整してください。

材料

洋梨:2個 *柔らかすぎないもの
シュガー:40g
バター:10~15g
カルダモン・ホール *Pods/さや入り:2~4個
クルミ:適宜 *軽くローストして刻む
バニラアイスクリーム

作り方

❶ カルダモンはさやを割り、アイスクリームのトッピング用として、種を 取り出して一部をすり潰す。クルミはローストし刻む。

❷ 梨は皮つきのまま半分に切り、芯をスプーンで丸くくり抜く。

❸ フライパンにバターを溶かし、カルダモン(さやと種)を入れシュガー を加え、切り口を下にした梨を弱火で10分焼く。蓋をして蒸し焼きに し、焼き色がついたら皿に盛る。
※中が見えるガラスの蓋は、バターとシュガーのキャラメル色への変化がわかりやすい

❹ 残ったソースを煮詰め、飴色になったら火を止める。大さじ1の熱湯を 加えキャラメリゼ(カラメル化)する。洋梨にかけ、冷めたらアイスや
 クリームを添え、すり潰したカルダモンと刻みクルミをトッピング。を絡ませる程度に加熱する。

佐々木由美
佐々木由美さん
料理家

ワナカでローカル向けの和食料理教室を毎月開催して今年で14年目。地元だけでなく北島・南島からの参加者もいる教室は今やワナカのアクティビティの1つに。ニュージーランドの旬を取り入れ、日本の文化や風習とともに紹介する季節のレシピを軸に、遊び心ある融合スタイルも提案。ベジタリアン・オプションやグルテン・フリーにも対応。

【Email】japanese.cuisine.wanaka@gmail.com
【FB】Japanese cuisine cooking class @wanaka
【IG】yumi.matcha.wanaka 創作和菓子とお茶 / wa.table.wanaka 季節の料理

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