ニュージーランドのスーパーマーケットに行くと並んでいる、日本では見かけない野菜たち。
そんな「これってなに!?」という野菜たちの選び方や美味しい食べ方をご紹介します。
情報&写真協力:Information & photos: vegetables.co.nz
Kohlrabi コールラビ
地中海沿岸部原産のアブラナ科アブラナ属/ NZでの旬:6〜7月、10〜11月/選ぶ基準:小ぶりで表面が滑らかでずっしりと重く、茎や葉が先までしっかりと伸びているものがベスト
かぶのような球体からにょきっと生えた茎と葉が特徴のインパクトあるフォルム。ドイツ語でコールは「キャベツ」、ラビは「カブ」のことを意味し、その名の通りキャベツとカブを合わせたような淡白な風味で甘みのある野菜です。コールラビには、カブや大根よりビタミンCが多く含まれており、加熱しても壊れにくいといわれているので、生はもちろん炒め物や煮物などにして無駄なく栄養を摂取しやすいです。葉野菜と同じように少し湿らせた新聞紙などに包んで冷蔵庫に保管しましょう。東南アジアでは炒め物として使うことが多いですが、サラダなどにしても美味しく召し上がれます。大根のようなシャキシャキとした食感で、ブロッコリーやキャベツのような甘みもあるのでどんな料理にも合います。
Celeriac セロリアック
ヨーロッパ、地中海沿岸原産のセリ科オランダミツバ属/ NZでの旬:1〜2月/選ぶ基準:10〜14cm程であまり大きすぎず、持った時にずっしりと重みを感じるもの。茶色に変色しておらず傷がないものがベスト
セロリの一種でカブのように丸みを帯びた根の部分を食べます。日本名で根セロリと言われるほど味はセロリに似ており、香りはより繊細。ビタミンCをはじめビタミンKや食物繊維が含まれているので、心臓や骨の健康に大きな役割を持ちます。表面の皮は固いので、少し厚めに削ぎ落としアクを抜いてから召し上がれます。ラップや紙袋に入れて冷蔵庫に保存しましょう。生のまま細切りにして
ドレッシングやマヨネーズをかけて食べたり、塩を振ってしんなりしたものにごま油を絡めてナムルにするなど、サラダや和物として美味しく召し上がれます。また、じゃがいもやにんじんなど根菜類と一緒にマッシュしてお肉やお魚の付け合わせとしても美味しいでしょう。
Parsnip パースニップス
ヨーロッパ原産のセリ科アメリカボウフウ属/ NZでの旬:12〜2月/選ぶ基準:15〜25cmで根の先端までしっかりと尖っていて、ひび割れや傷がない白いものがベスト
まるで人参が白くなったような見た目ですが、実際は人参よりも固く、少し苦味もありつつ甘みが強い根菜の一つです。ヨーロッパ原産で古代ギリシャ時代から身近な食材として食べられてきました。免疫機能を向上させ抗酸化作用が非常に高いビタミンB1、B2、そしてミネラルや食物繊維など美容に嬉しい栄養素がバランス良く含まれています。冷蔵庫などで保存をする際は茎や葉を切り捨て、根の部分のみを保存しましょう。加熱すると甘みが増すパースニップスは煮崩れしにくいため、ポトフやシチューなどのスープにも多く使われます。またスライスしたりスティック状にカットをし、油で揚げてチップスにしても甘みが口に広がり素材本来の味が楽しめます。
Feijoa フェイジョア
南米原産のフトモモ科フェイジョア属/ NZでの旬:3〜6月/選ぶ基準:表面に傷がなく、押して少しへこむものがベスト
フェイジョアはニュージーランドやオーストラリアではとても人気がある果物の一つです。大きさは卵位かそれより少し小さいくらいで、卵形から長楕円形をしています。表面は緑色で、中は乳白色からオレンジ色になっていて、パイナップルとバナナとりんごを混ぜたような甘い香りを漂わせます。小ぶりなサイズの果物ですが、食物繊維が多く含まれており便秘改善の効果やビタミンCで美肌効果などが期待できます。フェイジョアを3つ食べるだけで1日に必要なビタミンCの半分以上を摂取することができるようです。果汁をたくさん含んでおり、甘酸っぱいのでデザートとしてシンプルに生で食べたり、ヨーグルトとの相性もバツグンです。熟させるために、新聞紙などに包んで常温保存をおすすめします。香りが出てきて食べ頃になってきたら冷蔵庫に移しましょう。
Chokos ハヤトウリ
中央アメリカ原産のウリ科ハヤトウリ属/ NZでの旬:10〜11月/選ぶ基準:10〜15cm程でしわがあまり深くなく身が引き締まっていて、色が均一になっているものがベスト
洋梨のような形状で、淡い緑色と白色のものがあります。日本ではハヤトウリと呼ばれており、一株から100〜200個以上もの実が収穫できることから千成瓜とも呼ばれます。主に暖かい気候で栽培され、ビタミンCや葉酸などといった栄養素が含まれているので、カロリーも低く美容や健康に大活躍の野菜です。乾燥しないようにビニールや紙袋に包んで冷蔵庫に入れると数週間は保存可能です。少し苦味があるので、塩もみしてから水で洗い、アクを抜いてからサラダなどにすると、大根のようにサクサクとした食感を楽しめます。また、クセのない味わいで浅漬けやピクルスにしたり、薄切りや細切りにして豚肉と炒めても美味しく召し上がれます。
Swedes スウェーデンカブ
スウェーデン原産のアブラナ科アブラナ属/ NZでの旬:7〜8月/選ぶ基準:丸みがあり、表面に傷やひび割れがないものがベスト。新鮮なものは葉付きで売られている
外見がカブによく似ているためカブの一種だと思われますが菜ばなの変種とされており、地上部分の葉も食べることができます。主に北欧やロシアなどで栽培されており、貯蔵性に優れていることから戦時中のヨーロッパではとても重宝されていたんだとか。ビタミンが豊富で、なかでもビタミンCが多く含まれているので肌の美容や免疫力を高めてくれるので、風邪やウイルスに負けない体づくりに役立ってくれます。乾燥を防ぐためにラップやビニールに包んで冷蔵庫に保存しておけば、1ヶ月間は美味しく召し上がることができます。皮は固いので厚めに剥ぎ、生のままサラダやバーニャカウダにしたり、細切りにして油で揚げると熱が通り甘みも増してほくほくのフレンチフライが味わえます。
Buttercup squash
暗緑色の硬い皮に斑点や縞模様があり、他のかぼちゃより柔らかく、形は丸く平べったい。一般的に直径15〜20cm、重さは1.5kg程度。果肉はオレンジ色から濃い黄色で、やや甘い風味がある。ニュージーランドで一番多く作られている品種。
Kamo kamo
楕円形をしており、皮は緑色で固い。果肉は白緑色。ナッツのような風味があり、他の品種に比べて少々水分が多い。様々な料理に使用されることが多い。12月〜4月に入手可能。
Mini squash / Yumpkins
皮が緑・黄・オレンジ色などがある。多くの品種があり、小さい形が可愛いとのことで最近人気が高まっている。種類によってそれぞれの風味が微妙に異なる。ニュージーランド北部で一年を通して生産されている。
Halloween pumpkins
鮮やかなオレンジ色でとても硬くコブ状の皮。果肉は深いオレンジ色をしている。さつまいもやじゃがいもに比べてカロリーが低い。ハロウィンの時期には、中身をくりぬいてランタンとして使われる。
Butternut
クリームベージュ色の薄皮で、ひょうたんのような細長い形をしているのが特徴です。果肉はオレンジ色で、甘い風味がありねっとり感がある。一般的には
オーブン焼きにして食べることが多い。
Spaghetti squash
皮と果肉は淡い黄色。20〜30cmほどの長さで、重さは2kg程度。ほぐすと麺状になることから”スパゲッティかぼちゃ”と言われている。丸ごと焼くか、4分の1にカットして蒸し焼きが人気。入手できる時期が限られており、一般的に1年のうち早い時期に入手できる。
Crown / Grey
青または灰色の硬い皮で、大きな丸い形をしている。果肉は濃いオレンジ色をしている。直径約30cm、重さは約4kg。甘くてナッツのような風味がある。マッシュにして食べるとより甘みが増す。皮が硬いので日持ちが良く、一年中入手可能。
取材・文 GekkanNZ