新年のごあいさつ ー 駐ニュージーランド 特命全権大使 大澤 誠 氏

新年のごあいさつー駐ニュージーランド 特命全権大使 大澤 誠 氏 IMMIGRATION

新年あけましておめでとうございます。
本年が皆様にとりまして、幸多き年となりますよう心よりお祈り申し上げます。

昨年4月、駐ニュージーランド日本国大使としての任務を開始して以来、ニュージーランド各地を訪問する機会を持ち、両国の関係強化に尽力されている皆様のお話を伺う中で、日本とニュージーランドの絆がさらに深まっていることを実感しております。日頃より当館の活動に多大なご支援とご協力を賜り、改めて感謝申し上げます。

日本とニュージーランドの関係は、政治、経済、文化、市民交流の各分野において、非常に良好に推移しています。昨年6月には、日・ニュージーランド首脳会談が行われ、当時の岸田総理とラクソン首相が、両国が基本的な価値を共有する重要なパートナーであることを確認し、インド太平洋地域の戦略環境が厳しさを増す中で、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けて協力を強化する等、安全保障、経済をはじめとする幅広い分野での協力の重要性が改めて確認されました。最近では11月に開催されたAPECの折に石破総理とラクソン首相が対話する等、日ニュージーランド間の高いレベルでの対話を通じて、両国はますます緊密な協力関係を築いています。

ラクソン首相と 6月

経済関係も強化されています。昨年11月に倉敷市で開催された第50回日本ニュージーランド経済人会議で、両国のビジネスリーダーらは、長年の経済関係に立脚した上で、宇宙や再生可能エネルギー等の新分野を含め、次世代へのパートナーシップの構築に取り組んでいくことを確認しました。

文化、市民交流の面でも、多くの動きがありました。去年はウェリントン堺市姉妹都市提携30周年、ダニーデン小樽市45周年で、両市間の友情と絆を改めて確認する機会となりました。ウェリントンでは、9月に開催されたジャパンフェスティバルで多くのニュージーランドの方々が日本の文化に触れ、落語や日本食を楽しむ様子が見られました。さらに、スポーツ界でも、日本人選手がニュージーランドのプロチームで活躍しており、両国のスポーツ交流も盛り上がりを見せています。

このような市民間の交流を通じて、日本とニュージーランドの関係は、ますます強固なものとなり、両国の絆は確実に深まっています。アジアニュージーランド基金の報告によれば、ニュージーランド市民の対日感情は非常に肯定的で、日本は豪州、英国、カナダに次ぐ「信頼できる友人」として位置付けられています。これほどの信頼を得られている背景には、皆様方が築いてきた多くの文化的、経済的交流があるからこそです。

ケネディ大使の叙勲伝達式 10 月

私たち日本大使館は、今後とも在留邦人や日本企業、さらにはニュージーランドの皆様の声に耳を傾け、より一層の信頼関係と協力関係を築いていく所存です。また、在留邦人の皆様の安全を守るための取り組みを強化し、在留邦人の皆様に様々な支援やサービスを適時・適切に提供できるよう、全力で努めて行きたいと考えております。どうか皆様方からのご支援をよろしくお願い申し上げます。

新しい年が皆様にとって、健康で充実した年となりますよう心よりお祈り申し上げます。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

ジャパンフェスティバル 9月
経済人会議 11 月

日本国大使館、こんな仕事もやっています
あけましておめでとうございます

一年の始まりに皆様は、どのような目標を立てましたか?大使館の広報文化担当としては、一人でも多くのニュージーランドの方に日本を知ってもらうためSNS発信を充実させることが今年の目標です。
突然ですが、大使館のSNSコンテンツでより多くの方に届いた記事は次のどちらでしょう?
    (A)甘党大使のNZスウィーツ記事
    (B)日本の「食育」について紹介した記事
正解は(B)です!大使残念!

食に感謝し関心を持つ「食育」や栄養たっぷりの「給食」など、珍しいのか多くの方が読んでコメントをくださいました。Viralな投稿を目指し、今年も頑張ります!

お正月といっても、ニュージーランドは夏、「正月らしさ」がない。それなら「らしさ」を作ろう、ということで、広報文化担当がウェリントンの生け花の先生方のワークショップでお正月花(行事の花)のレクチャーをしました。普段ウェリントン近郊でお花を教えている先生方からは「日本のお正月はニュージーランドと同じ時期?」「黒い花材を使ってはいけない行事はありますか?」「赤いお花は火事を連想させるから新築祝いには、ダメと聞いたけれど、お正月には使っていいの?」などたくさんの質問があがり、興味津々!ポフツカワやフラックスなど、ニュージーランドの花材を使ってそれぞれの行事のお花を活けていました。今回デモンストレーションで私が使用した松は、館員の友人やゴルフコースからご厚意でわけていただいたものなんですよ。ローカルキーウィの皆様のあたたかい気持ちによって完成した『お正月のおはな』
お正月気分のお裾分けになりましたか?

ウェリントン近くのアッパーハット市のフィリナキ・ファレ・タオンガ館で「焼締め展」を1月16日まで実施し多くの方が訪れました。ニュージーランドには北島に62、南島に29の陶芸スタジオがあり、陶芸が全土で親しまれていて、今回も関心の高さがうかがえました。焼締めとは釉薬をかけず高温で焼成した陶器で、素朴な味わいと火と土とが偶然生み出す景色が魅力です。高温の炎で長時間焼くので焼いている間に多くが壊れてしまうなど扱いが難しく、陶芸家さんにとってはきれいに焼き上がった焼締めの作品は、かわいくてしかたがないそうです。

大使館 広報文化担当 田口

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