ニュージーランドでの歯科診療のコスト

ニュージーランドでは日本のような一般医療保険は適用されないため、歯科治療費は日本よりも高額になります。政府が医療費を全額もしくは一部負担するACC（Accident Compensation Corporation）というシステムを除いては全て自己負担となるからです。保険会社によっては歯科治療を一部カバーするものもありますので、定住や長期滞在をお考えの方には加入をお勧めします。

どれくらい高額なの?

私のクリニックにも一番多い問い合わせが「歯が痛いので診てもらいたいのですが、いくらくらいかかりますか？」というもの。ご心配なのは分かりますが、こればかりはご来院いただき歯を診てからでないと正確なコストは分かりかねます。とはいえ、コストの目安は提示しています。

まずは初診診察料。問題の歯を確認して治療方針を決め、費用の見積もりを出してもらいます。納得したうえで治療を開始。

クリニックで樹脂の白い詰め物を入れるフィリング治療は、埋める大きさで料金が変わってきます。単純な抜歯は低額で済みますが、歯肉を切開する外科手術や、親知らずなど外科専門歯科医にオペを頼む場合は少し高額になります。歯根の中から神経を取る治療、根幹治療は、歯によって根の数が異なり、根の本数で治療費も変わります。クラウンと呼ぶかぶせものは、セラミック、セラミックと専用合金、樹脂、金、銀、プラチナ、プラスチックなど多くの素材があります。スケーリングとは歯周病予防のための歯石除去です。

上記の他にもカウンセリング（相談）や詰め物の再接着、仮の詰め物などの応急処置、そして専門医への紹介など治療内容は多岐にわたります。まずは何が問題なのかを歯科医へ伝えることが大切。必要に応じた治療を説明してくれるはずです。

高額で治療に踏み切れない、助言された治療方針には納得しきれない…などがあれば、料金の比較やセカンドオピニオンとして他院へ行ってみることもお勧めします。

※本コラムで紹介する情報はあくまでも補助的なものです。既存の症状がある場合は、クリニックを受診することをおすすめします。

2019年10月号掲載