ニュージーランドで警察官になりませんか?

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7月20日にEthnic Recruitment Seminarが開催されます。このセミナーは、警察官になりたいと考えていたり、警察官になることに興味があるアジア系(インド系を含む)、アフリカ系、中近東系、ラテンアメリカ系など方々に向けてのセミナーです。今回は、私がどのようにしてニュージーランド警察で働くことになったのかを簡単にお話しようと思います。

私は29歳の時にワーキングホリデーでニュージーランドに来て、クイーンズタウンとオークランドのホテルで働いた後、39歳の時に警察官になりました。私は長く接客業の仕事をしていて人を助けることが好きだったため、警察官とは究極のホスピタリティだと思い、警察に志願しました。日本のパスポートとニュージーランドの永住ビザ(permanent resident visa)でニュージーランドの警察官になれると知った時は、とても衝撃的でした。

©New Zealand Police

ニュージーランドで警察官になるための年齢や身長などの身体的な条件は、さほど厳しくありません。最低限の条件は下記の通りです。

  • 応募時17歳以上、ポリス・カレッジ入学時18歳以上、年齢の上限はなし
  • ニュージーランド市民権、オーストラリアの市民権、またはニュージーランドの永住ビザのいずれかを持っていること
  • 英語でのコミュニケーション能力が優れていること
  • 体力があること
  • きちんとした視力があること
  • ニュージーランドの運転免許証(Full licence)を所持していること

ニュージーランドの警察官になるには、ニュージーランド警察が定めるプロセスをすべて終えなければなりません。性別や人種を問わず、皆同じプロセスを踏みます。プロセスの中には20週間の警察学校卒業も含まれています。私は、警察学校に行くまでのプロセスを、仕事をしながら2年弱かけて行いました。当時は今のように大々的に警察官を募集していなかったので、それくらい時間をかけるのが一般的だったと思います。私が応募したころには、今はない水泳の試験や3ヶ月のオンライン講座などのプロセスがありました。現在は、早ければ半年程でプロセスを終えられるそうです。プロセスの中にはいくつかの試験(Physical Appraisal Test、Psychometric test、Literacy Test)があり、そのためのサポートを受けることもできます。私は出来るだけサポートの集まりに参加し、他の志願者と交流を深めてきました。そのお陰で沢山の仲間(現在の同僚)と出逢い、彼らと同志になり友情を築くことができました。

また、私はニュージーランド警察のエスニック・サービス(現在のチーム)によって設立されたAuckland Safety Patrol (ASP)プログラムにも参加しました。 このプログラムは現在も存在しますが、Tamaki Makaurau Safety Patrol (TMSP)という名前に変わりました。 もし警察官になることに興味があるのなら、私はこのプログラムを強くお勧めします。セミナーで詳しく説明いたします。

ウェリントンにある警察学校は、寮生活で、月曜日から金曜日の朝8時から夕方5時まで授業があります。授業の内容は、ニュージーランドの法令、犯罪についての勉強、ポリスカーの運転、銃の扱い方、逮捕術など多岐にわたります。ニュージーランドで学校と言えば語学学校以外知らない私にとって、警察学校の勉強は本当に大変でしたが、同時に大きな達成感のあるものでした。朝早くに起きて図書館で予習をしたり、夕食後に空いた教室でその日の復習をしたりと勉強尽くめで過ごしたことは、今ではかけがえのない思い出です。

警察官になってからは色々な部署を経験しましたが、現在はオークランドのEthnic Servicesで働いています。オークランドには200以上の異文化コミュニティがあり(日本人コミュニティもそのうちの1つです)、互いに協力しながら、被害者に焦点を当てたサポートを提供しています。犯罪防止や警察への信頼の向上を目的として、ニュージーランドにいるすべての移民や短期旅行者、留学生が安全に過ごせるよう、チームが一丸となって頑張っています。

私は現在、チーム内でInternational StudentsとEthnic Retail Crime Preventionを任されています。International Studentsはオークランドに住む留学生の安全の向上が目的です。大学やポリテクの学生さんのための安全講習会を開いたり、毎週新しい生徒さんが入学する語学学校などではスタッフ向けの講習会も開いたりしています。私は以前は人前で話すのが得意ではなかったのですが、今では数百人の前で英語で1時間話すのが楽しくなってきました。街中で私を見かけた留学生の方から声を掛けてもらったり、学生さんからフィードバックをもらったりすることは、仕事の活力になります。

ニュージーランドのデイリーやリカーストアー、テイクアウェイなどに行くと、様々な人種の方が仕事をされているのを目にすると思います。我々のチームはお店をまわり、多言語のスキルを駆使して文化の違いを説明し、地域の警察コミュニティ・チームと協力してEthnic Retailの方々が安全にビジネスを出来るようサポートをしています。これも大きなプロジェクトで、日々やりがいを感じています。

©New Zealand Police

やりがいのある仕事をお探しの方は、7月20日午後1時からマヌカウ警察署(42 Manukau Station Road, Manukau)で開催されるセミナーにお申し込みください。気軽に何でも質問できるセミナーです。セミナーでたくさんの方にお会いできるのを楽しみにしています。

警察官採用セミナーのご案内

日時: 2024年7月20 日 午後1時
会場: Manukau Police Station,42 Manukau Station Road, Manukau
費用:無料
セミナー参加お申込みEmail:Feng.lin@police.govt.nz
※担当の Feng Linまで、なるべくお早めにお申し込みください。

日本人以外のアジア人も参加する英語での説明セミナーです。
個人的にご質問などがあれば、当日会場で日本人警察官の遠藤までお気軽にお声がけください。

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