2024年7月のカウンシルニュース

Local オークランド・ウェリントン・クライストチャーチのカウンシルよりローカルニュースをご紹介! Monthly

若者たちの喜びにつながる投資

西オークランド障がい者乗馬協会(​​West Auckland Riding for the Disabled Association)はヘンダーソン・マッセイ地方委員会から20,000ドルの助成金を受け、施設のアップグレードを計画している。屋根付きの施設の建設や、自動ゲートの設置によってより安全に使用できる施設を目指す。理事長のクリス・カーター氏は、「西オークランド障がい者乗馬協会はコミュニティにとって重要な団体のひとつで、多くの子供たちに安全で居心地の良い空間を提供している。こうした支援は、障がいを持つ若者たちに大きな喜びを与え、コミュニティの発展に貢献するだろう」と述べている。

若者たちの喜びにつながる投資
© Auckland City Council

新築住宅の建設、急増

2023年の国勢調査によって2018年以降に建設された新築住宅の数が著しく増加していることが明らかになった。カウンシルのチーフエコノミストのゲイリー・ブリック氏は、土地の利用に関するルールの変更により、敷地当たりの住宅数を増やすことが可能になったことで、新築住宅の急増が引き起こされたのではないかと指摘する。データによると、2018年から2023年の間に64,800戸の新築住宅が建設されている。これは、人口が5.4%増加していることに対して、新築住宅は11.9%増加という驚くべき結果である。オークランド市が掲げる「ユニタリー・プラン」によって、より多様な住宅を建設できるようになり、住宅の種類や場所の選択肢が増えたことは、評価できる点でありながらも、依然としてオークランドの家賃は、収入に対して高額であり、解決するための施策が必要である。

新築住宅の建設、急増
© Auckland City Council

若者の犯罪抑止のために

オークランド市長のウェイン・ブラウン氏は、青少年犯罪防止コミュニティ組織「Turn Your Life Around Youth Development Trust (TYLA)」に60,000ドルを投資した。カウンシルは、コミュニティの安全と犯罪防止の成果を生み出すために適切な取り組みをしているとしてTYLAを選定した。TYLAは、1996年にニュージーランド警察によって設立された組織であり、犯罪に陥るリスクが高い若者へのケア、教育を行い、これらの活動により再犯率が75%減少した。「TYLAは社会福祉のサービスを十分に受けられない可能性のある子供や若者にとって必要なライフラインを提供している。若者がより良い進路を見つけられるよう積極的に支援することは、犯罪を防止することにつながる」とカウンシルのディッキー・ハンフリーズ氏は語る。オークランド地域の犯罪数を減らすための新しいアプローチだとして市長は期待を寄せている。

青少年犯罪防止コミュニティ組織「Turn Your Life Around Youth Development Trust (TYLA)」に60,000ドルを投資
© Auckland City Council

自然保護のために市民が土地を寄付

カウンシルは、ウェリントン在住のフランシス・リー氏からの寛大な土地寄贈を受けて、トレリシック公園の拡張を進めている。フランシス氏は、トレリシック公園の横にある2,474平方メートルの土地をカウンシルに寄贈し、現在その土地は、景観保護区に指定されている。この土地は、重要な原生林の一部であり、カウンシルが定める原生林保護のための植林プログラムで、環境に優しい植物を繁殖させるための種子源として使用されているマタイの木が自生している。フランシス氏は、1991年から公園の自然の価値を回復するために活動しているボランティアグループ「トレリシック・パーク・グループ」の創設メンバーである。このグループは、カウンシルと協力し、トレリシック公園の大幅な改善に大きく貢献してきた。

自然保護のために市民が土地を寄付
© Wellington City Council

新しい通学路の建設に挑戦

ウェリントン・イースト・ガールズ・スクールの通学路が、学校の環境クラブのメンバーらの努力によって、快適に生まれ変わった。マウント・ビクトリアの市街地側に位置している学校に通うために、学生たちは、トンネルの横にある狭く、騒音と煙が充満する道や、丘の上にある整備されていない急勾配の道を使っていた。環境クラブのメンバーは、快適で安全、便利で環境に優しい通学手段を望み、カウンシルの支援を得て、新しい通学路のアイディアを練り、計画を実現させた。彼らはボランティアのスタッフたちと共に新しい通学路建設にも参加した。クラブのリーダーのルーシーは「このコースは何度も走ったが、一番うれしい驚きは、上り坂が楽なこと!」と喜びを示した。

ウェリントン・イースト・ガールズ・スクールの通学路を建設
© Wellington City Council

長期計画、承認

カウンシルは、公聴会で議論されてきた2024年〜2034年間の長期計画について、6月27日に正式に承認した。市長のトリー・ファナウ氏は、「経済的な制約のバランスの中で、人々と自然が繁栄し続ける都市であり続けるために必要な投資を実現させるための計画となった」と発言。長期計画書では、重要な天然資源の1つである水を保護すること、自転車レーンとバスレーンの整備、廃棄物処理システムの開発などによる気候変動への取り組み、賃金の底上げ、公営住宅のアップグレードなどに投資することを明らかにした。この計画が決定されるまでに4,000人を超える人々が意見を提出した。市長は、「私たちの未来は、刺激的なものになるだろう。新しいこの計画に誇りを感じており、大きな決断を導いてくれたウェリントン市民に感謝する」と述べた。長期計画の決定に伴い、一部手数料などの値上げが決定された。変更内容については、カウンシルのウェブサイトから確認できる。

長期計画、承認
© Wellington City Council

気候変動対策のための投資

カウンシルは長期計画の一つとして、気候変動対策のための予算を追加することを決定した。気候変動の影響に備えたインフラ強化のために約180万ドルの資金が運用される計画だ。また、カウンシルは、「気候回復基金(Climate Resilience Fund)」を設立し、将来に向けて資金を積み立てていくことを決定した。交通道路のかさ上げ、水道インフラの確保、気候変動による災害の危険が予測されるエリアの耐久性の強化などに当てられる。「住民から、気候変動緩和のための投資をしてほしいという意見が数多く寄せられた。低地の沿岸エリアと内陸エリアは海面上昇による影響を受ける可能性があるため、今から準備を始めることが重要だ」と市長のフィル・モーガー氏は語る。

© Christchurch City Council

新しいアルコール政策に向けて

カウンシルは、アルコールに関する政策(LAP)を新たに変更する方針を決議した。LAPでは、クライストチャーチ市内全域の酒類販売許可施設の数、場所、営業時間などの規則を定めることができる。最初のステップとしては、コミュニティの利害関係者とともに政策の草案を作成すること。その後、協議手続きを進め、様々な個別の複雑なケースについてどのように対処すべきかについて、意見交換をする場が設けられる予定だ。副市長のポーリン・コッター氏は「アルコールによる被害を減らすためのルールであり、最も重要な目標は、より広いコミュニティの価値観を反映することだ」と述べている。新しいLAPを検討することになった背景には、政府が2012年にアルコールの販売および供給に関する法律を改正したことがある。新たなLAPが採択されると、6年ごとに見直されることになる。

© Christchurch City Council

人気の遊歩道の改修工事がはじまる

サムナーの人気の遊歩道の改修工事がまもなく開始される。防波堤の改修の他に、歩道からビーチへアクセスできるようなスロープの設置も検討されている。公園の代表代理のルパート・ブール氏によると防波堤の約半分、約600メートルが浸食されており、波や嵐の影響を阻止するためにはさらに多くの岩を積み上げる必要があることが明らかになった。さらに歩道内に設置されているベンチは新しいものに交換され、さまざまな景色が楽しめる新しい場所に設置される予定である。ブール氏は、「私たちはこの地域の野生動物にとても気を配っている。今のところトカゲやペンギンが活動している兆候はないが、工事中は細心の注意を払って作業をする。工事はペンギンの繁殖期を避けて開始するように計画した」と述べた。防波堤の修復には8週間かかると予想しており、9月中旬頃までに作業が完了する予定だ。

© Christchurch City Council

情報提供:Auckland City Council / Christchurch City Council / Wellington City Council

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