2024年9月のカウンシルニュース

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カウンシル、目標金額上回る

カウンシルは、年間の運営経費削減目標額を達成した。2023、2024年度で6,020万ドルの経費削減を実現させることができた。過去3年間の削減金額は、3億3,200万ドル。委員長のモーリス・ウィリアムソン氏は、「費用対効果を高めるために事業を注意深く検討し、継続的な取り組みによって目標が達成された。今年度は、目標金額を1,020万ドル上回る経費節減を達成した。これらは、再投資されるのではなく、税金と負債をより低く抑えるために使われるため、納税者にとってもいいニュースだ。この結果を喜ばしく思う。今後も注力して続けていきたい」と述べた。「市民の暮らしのためにカウンシル事業に関わる費用の削減は必須で、この結果は良い兆しである」と市長のウェイン・ブラウン氏。カウンシル最高責任者のフィル・ウィルソン氏は「税金を無駄なく地域に最大限活用し、納税者との信頼関係を築くことが重要だ」と述べている。9月下旬の年次報告書で正式な結果が報告される予定だ。

年間の運営経費削減目標額を達成
© Auckland City Council

暴風雨被害物件に対する支援継続

カウンシルは、2023年に起きた暴風雨によって被害を受け、居住不可になってしまった物件に対して、税金の免除(Rates relief)を決定し支援を続けてきた。2024年6月30日時点でいまだに復旧できず居住が難しい物件については、引き続き税金の100%の減額が適用される。対象の物件については、すでにカウンシルから通知が届いているはずであるが、万が一連絡がない場合は、担当窓口まで問い合わせるように呼びかけている。居住不可と判定されている物件には、赤色のプラカードが設置されて、すでに承認されている物件であるため自動的に税金の免除が行われる。黄色のプラカードが設置されている場合は、物件ごとに対応が異なるため、カウンシルへの確認が必要な場合がある。さらに、災害による精神的、経済的な不安や困りごとなどに対するサポートをカウンシルの復興チームが行っている。

暴風雨被害物件に対する支援継続
© Auckland City Council

Rates reliefに関する問い合わせ先:recoveryoffice@aucklandcouncil.govt.nz
Recovery Officeの連絡先:recoverywellbeing@aucklandcouncil.govt.nz


ビーチの未来を守るために

気候変動は、環境問題であるだけでなく、私たちの生活に密接した社会の問題でもあり、21世紀最大の課題の一つだろう。気候変動による洪水、浸食などの被害が増加している今、カウンシルは地域の海岸について今後100年間のスパンで捉え、住民らにビジョンを共有することを呼びかけており、沿岸部における対策の計画の一つである「Shoreline Adaptation Plans(SAPs)」へのフィードバックを求めている。SAPでは、3,200キロメートルに及ぶ広大でダイナミックな海岸線、オークランド内の20の沿岸部を網羅している。テ・アオ・マオリの観点から、平等性と公平性、自然、場所、現在そして次世代を生きる人々の権利と利益を考慮することが重要であるとし、各計画では、コミュニティと協力をしながら、インフラの管理、自然環境の保護のバランスを取ることを目指す。カウンシルは、ウェブサイトなどで随時住民の声を聞きながら戦略を立てていくという。詳細はこちら

沿岸部における対策の計画の一つである「Shoreline Adaptation Plans(SAPs)」へのフィードバックを求めている。
© Auckland City Council

新しい若者のためのハブ

Te Tai Ohingaは、CBDに新しくつくられた13歳から18歳までの若者のためのスペースだ。創作活動や新しい交流の場として機能している。キッチンは、車椅子でも不便なく使えるバリアフリー仕様で、電子レンジ、オーブン、冷蔵庫、冷蔵庫、ケトル、トースターが備えついており、無料の軽食、スナックなどが常備されている。「スタディー・スペース」にはパソコンやデスクが用意されており、自由に使うことができる。静かで集中したい時にぴったりの空間だ。さらに、特徴的なのは、ポッドキャスティングとレコーディング スタジオがあること。利用者は、プロ仕様のマイクとヘッドフォン、レコーディングソフトウェアのあるスタジオで創作活動をすることができるのだ。予約可能な会議室も、広さ別で複数あり、仲間とプロジェクトの打ち合わせなどをすることができる。平日は午後3時から午後7時まで、土曜日は午前10時から午後6時まで利用可能。詳細はこちら

Te Tai Ohingaは、CBDに新しくつくられた13歳から18歳までの若者のためのスペースだ。
© Wellington City Council

アーカイブのデジタル化、2000万件到達

カウンシルは、1840年代から現在までの公文書や記録写真などのアーカイブをデジタルスキャンし保存する活動を20年以上続けており、ついに収集数は2000万件に到達した。家族の遺産やウェリントンの歴史的、政治的変遷を辿ることに役立つ貴重な資料である。こちらのデジタル資料は、カウンシルのArchives Onlineで簡単に閲覧することができる。デジタル化を進めると共に、ウェリントン公立図書館「Te Matapihi」再開の準備も順調に進んでおり、2026年頭にオープン予定だ。180年間の歴史が詰まった書類、写真、計画書、物品などおよそ38,000点の資料を新しい建物へ移動する必要があり、カウンシルは「ゼロ・ウェイスト戦略」に基づき、廃棄物をなるべく出さない輸送方法を模索している。梱包材などの寄付などが可能な場合は、Archives@wcc.govt.nzまでご連絡を。

アーカイブのデジタル化、2000万件到達
© Wellington City Council

シティーを彩るプランタープロジェクト

コートニー・プレイス地区のブレア通りとアレン通りにカウンシルと地域住民のグループ「Inner-City Wellington (ICW)」が共同で新しいプランターボックスを設置した。コミュニティの活性化を目指す「コートニー・プレイス地区計画」では積極的に住民らの要望を取り入れ、その一つに住民、観光客どちらもが居心地良く過ごせるよう緑を増やし、コミュニティが積極的に関わることができるような公共空間にしたいという声が寄せられていた。ICWのメンバーのジル・ウィルソン氏は、プランタープロジェクトの機会を喜んでいる。「みんなにとって素晴らしい取り組みだ。特に私たちボランティアスタッフの多くは、都市部のアパートに住んでいて、自分の庭を持っていないから」と語る。活動に賛同した企業からの寄付などによって、合計100 本以上の植物を植えることに成功した。ジル氏は、この空間がこれから時間の経過と共にどのように発展していくのか楽しみだと述べている。

シティーを彩るプランタープロジェクト
© Keiko Bamba

危険ゾーンへの立ち入り避けるよう注意喚起

ポートヒルズには、土砂崩れなどの危険があるレッドゾーンが複数ある。カウンシルは該当エリアをフェンスで囲み、人々が立ち入らないように注意喚起を行っているが、無許可での侵入が度々発生しており、問題となっている。担当者のデイブ・リトル氏によると、ここ数週間、レッドゾーンのエリア内で、乗馬をする人や、子どもたちが自転車用のトラックやジャンプ台を作っているのを目にしたという。「こうしたスペースの魅力は理解できるが、安全でないので、立ち入らないで欲しい」と注意喚起を行っている。気候変動や地震による地殻変動によって岩石が崩れおち、事故に巻き込まれる可能性があるため、最悪の場合死亡事故にもなり得る。リトル氏は、コミュニティの安全と安心のためにレッドゾーンへの立ち入りの危険性についての意識を高める必要があると述べた。

危険ゾーンへの立ち入り避けるよう注意喚起
© Christchurch City Council

塩素を含まない水、再び蛇口から

クライストチャーチ内のバーンサイドとキーズにある2つの公共の水飲み場から塩素を含まない水道水が出るようになった。政府が定める飲料水基準に基づいてアップデートされたのだ。バーンサイド・パークにある「ウォーター・ステイション」の水道はすでに開通しており、キーズ ・ロードにあるニュー・ブライトンも来週早々に開通予定だ。市長のフィル・モーガー氏は「塩素を含まない飲料水を利用できるようになったことをとても嬉しく思う。これまで様々な条件をクリアし、基準に適合するためにカウンシルの職員らは懸命に動いてきた。すべての水道水から塩素を除くことは非常に難しい課題であることはわかっている。だからこそ今回の結果を小さな勝利として受け止めたい」と喜びを表した。2021年に水道水の供給に関するルールに基づいて全エリアの水道水に塩素が導入されたが、飲料水としては適さないとし改善を続けてきた背景がある。新しく設置された水飲み場から出る水は、カートリッジフィルターと紫外線処理がされている。カウンシルは今後も給水に関する設備の改善を進めていくという。

塩素を含まない水、再び蛇口から
© Christchurch City Council

アカロアの歴史的建造物が郵便局に?!

先月、アカロアで突然郵便サービスを含むiSiteビルが財政難により閉鎖するというニュースがあり、郵便サービスが完全になくなる可能性が懸念されていたが、歴史的建造物としての価値がある元郵便局で再開することが決定した。建物は1856年に建てられた最初のアカロア郵便局の跡地に第一次世界大戦中に建設されたものだ。バンクス半島評議員のタイロン・フィールズ氏は「持続可能な解決策が見つかり安心した。アカロアのような町にとって、主要なサービスを維持することは非常に重要だ。ここに暮らし、働き、家族を育てる住民らにとって、魅力的な場所であってほしいと考えている」と述べた。営業開始は9月3日火曜日から。窓口での郵便サービスは月曜日から金曜日の午前10時から午後2時まで、郵便ポストサービスは週6日間となる予定だ。

アカロアの歴史的建造物が郵便局に?!
© Christchurch City Council

情報提供:Auckland City Council / Christchurch City Council / Wellington City Council

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