【オークランドでフルーツフライ(Oriental fruit fly)発生:捕獲と農作物の移動規制を強化中】

バイオセキュリティ当局は、オークランドのパパトエトエ(Papatoetoe)地区で1月3日にフルーツフライが1匹見つかったことを受けて、緊急対応を開始した。今回この害虫が確認されたのは187カ所ある監視トラップの1カ所のみだが、過去の事例から、他にもいる可能性がある。

当局はさらなる拡散を防ぐため、現地に追加で105個の監視トラップを追加し、周辺地区で収集された果物の幼虫・卵を調べる移動式ラボを設置した。また、ゾーンA(200m圏内)での連日検査、ゾーンB(1500m圏内)での3日ごとの検査を強化し、侵入状況を確認している。

さらに、地域住民の協力のもと、果物や野菜の移動を制限する法的措置を導入。

ゾーンA(198戸)では、葉物野菜と土がついていない根菜類以外の果物や野菜の持ち出しを禁止し、野菜や果物を破棄した庭のコンポストや生ごみを外部に持ち出すことも禁止している。各家庭に、野菜・果物専用の廃棄容器が提供された。

ゾーンB(5470戸)では、市販のものは移動可能だが、家庭で栽培された果物や野菜の持ち出しが禁止された。専用の廃棄容器は、主要道路を中心に34個、区域内に75個設置されている。

専用の廃棄容器は毎日もしくは必要に応じてさらに頻繁に回収される。この規制は少なくとも2週間続く見込み。フルーツフライの発見が疑われる場合は、農林水産省(MPI)のホットライン(0800 80 99 66)への報告が求められている。

フルーツフライは人への健康被害はないが、定着すると農業団体に経済的損失をもたらすため、迅速な調査と駆除が必要とされている。1996年以降、オークランドやノースランドで12回のフルーツフライ侵入があったが、すべて駆除に成功している。今回の発見は、農林水産省(MPI)の監視体制の有効性を示しており、国内7,878カ所に設置されたトラップネットワークの重要性が強調された。

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