統一地方選挙始まる

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2022年9月号掲載

News in Focus

 有権者登録と投票方法

統一地方選挙の立候補受付が先月12日に締め切られ、首長と議員や地区代表の候補者が出揃った。同日までに選挙人名簿に登録済みの有権者には、投票用紙や選挙公報などが同封された投票パックが9月16日以降に郵送される。投票は10月8日正午必着なので、郵送する場合はその数日前に投函する必要がある。それ以降は役所に出向き、設置されている投票箱に直接投入する方が良い。8月12日までに有権者登録や住所変更を完了していないなどの理由で、投票パックが届かない場合は、10月7日までに選挙管理委員会に届け出れば投票することができる。永住権保持者も18歳以上で引き続き1年以上居住していれば投票権がある。

注目される選挙区

オークランド、クライストチャーチ、ロトルアなど20の自治体では、新首長を選ぶ選挙となる。オークランドでは11人が市長に立候補した。現市議のコリンズ候補が労働党とグリーン党の支持を得たのに対し、国民党は推薦候補の一本化ができなかった。このため保守票は複数の候補に分散する可能性がある。ウェリントンでは、水道三事業改革に反対した現職市長に対して労働党が対立候補を擁立した。現職が労働党系の市長だったクライストチャーチでは、11人が立候補しているが、現市議のモーガー候補と元カンタベリー地方保健庁長官のミーツ候補が有力と見られている。各地の新市長の政治色がどうなるかが注目される。

参政と当事者意識の低さ

今回の地方選挙では、ロトルア、クイーンズタウン、オタゴなど11の地方において立候補者の数が少ないという心配が生じた。例えば、テカポやマウントクックを含むマッケンジー郡では、8月初めの時点で19人の定数に対し3人しか立候補していなかった(最終的に1人欠員)。立候補者が減った結果、無投票当選も増えている。また、投票率も過去2回の選挙では42%となっており、国政選挙の投票率が80%前後なのに比べて、低いことが問題視されている。国政よりも身近で「民主主義の学校」と称される地方自治体の選挙において投票率が半減するのは何故なのか。この統一地方選で問われているのは、立候補者の資質とともに有権者の当事者意識である。

 統一地方選挙2022の日程

Text:Kazzy Matsuzaki 

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