2023年5月27日土曜日、この日はAuckland United(以下AU)とEastern Suburbs(以下ES)という女子男子ともに今シーズン強豪の対決が立て続けにAUの本拠地Keith Hay Parkで行われた。両チームとも大勢の観客が駆けつけ、整備された新しいグラウンドでの熱い試合に熱狂し、キャンティーンも大賑わい。男子の部ではESが0−1で勝利、ヨーロッパからAdam Thomasが帰還し、ESに合流している。
さて、この日は女子の部で現時点一位のAUがNational Leagueへ勝ち抜けとなるか?の大一番。しかし、ESも昨年のNational League王者として猛追しており、調子がどんどん上がっているところだ(GekkanNZ6月号サッカーコラムに詳しく記載)。MFの吉田紗季選手、DFの西園雪乃選手からは以前のインタビュー時からNorthern League突破への強い意志が感じられていた。
開始から9分でまずコーナーからのボールを、混み合ったゴール前から吉田選手が鳥肌ものの鮮やかなボレーシュートで先制。ムードをグッとESに引き寄せた。早めに流れを掴み、ESの猛攻が続く。しかしAUもここで勝ってNational League進出を決めたい。両者ともに激しいコンタクトがあり、吉田選手含め一時倒れる選手も。
前半の終わりを意識し始める33分、ESの21番Nicole Mettam選手が追加点。ここでも釘をさすようにESの流れを印象付け、ハーフタイムへ。そして後半開始わずか1分でさらにES10番Zoe Benson選手の3点目。相手への心理的プレッシャーになる時間帯だ。そのさらに7分後にES23番Deven Jackson選手がダメ押しの4点目。AUにとってかなり厳しい戦いとなる。しかしAUも諦めず、11番Rene Wasi選手が長距離独走からのシュートを決め、一点返して観客は大興奮。ここでAUに良い流れがやってくるものの、ESが守り切り、降り出した雨が強くなる中、4−1でESの勝利となり試合終了。
今回の試合では90分の中でのESのゆるぎない集中力と常に攻撃を続ける姿勢が鍵となったか。また得点後は吉田選手がDF的位置で西園選手とさらに守備を強化し、攻撃陣が伸び伸びと攻めるというチームとしての安定感もあったように感じた。AUは前回の試合がスキップとなり、このようなドラマティックな巡り合わせになり、今回の試合で2位となったが、女子チーム指導では高い評価を得ているベン・ベート監督の指導とRene選手の活躍もあり、今後も引き続きどんな試合を見せてくれるか楽しみだ。
まだまだNorthern Leagueは目が離せない!
Photo & Text: GekkanNZ, Emi Sakai